日本SF・ファンタシィ
パルミラ公国廃太子キアヌ=ユイリーン=アスティ=マハルジッド(藍月牙ランユイヤ)は、仮面戦士「パルミラの銀獅子」である。 戦場で、敵国の傭兵に一騎討ちを申し込まれるが、それが運命の出会いであった。 運命の人の名は、 ナーグァム=サラディン=オルフ=シ…
本書のベストセリフ「おそくても、へたでも、かまわない。堂々としていれば、それでよいのだ」 もっと801系のジェンダーテーマの作品かと思ってましたが、ルイス・キャロル+宮沢賢治/2と言った感じの美しい児童文学でした。植物フェチ小鳥フェチ鉱物フェチ…
本書のベストセリフ「裏切り者は存在しない。きみを裏切ることができるのは、きみだけだ。私は私であることを喜び、人生に感謝している。大切なのはそれだけだ」 ジェンダーを超越し自己を確立する素晴しい物語。耽美系だが文章は平易でサクサク読めます。80…
ファンタジーと言うより児童文学の雰囲気だが、難しい漢字けっこう使っているので、漢字萌えの大人でも充分楽しめます。カキ氷よりエロ本より美少女より、鉄塔調査を優先する素晴しい少年冒険物語。
本書のベストセリフ「父上が出るドラマは、どれもこれも似たような話らしいですね。不倫と裏切りと不治の病と生き別れの親子の再会」 父も母も俳優の演劇の貴公子の少年が幻の芝居「最後のプルチネッラ」のオーディションに挑む!ライバルは片親の貧乏な少年…
死刑囚が自分の犯行を防ぐ為にタイムトラベルする傑作。人殺しをする自分を幼いと認識する老人視点が素晴しい!
キャラの描写に深みが出て、更に良くなっている。
何故か長い間「金物屋ゴメス」だと思い込んでいたw金春屋とは飯屋の屋号だが、その隣に建物がある独立国家江戸の長崎奉行所の出先機関のコードネームでもある。月面都市もある未来に、日本に誕生した独立国家江戸を舞台にしたファンタジーというか、SFと言っ…
第10回日本ファンタジーノベル優秀作だが、大賞を採れなかったのも無理はない。この結末に大賞と叫ぶ勇気のある奴はいないだろう。平行世界ものとして斬新な結末と言えないこともないが、どっちかと言うとこの結末は禁じ手だよな。禁じ手に挑戦するのなら、…
漢字の地名はあるがインド・イスラム系ぽい架空の王国の内戦の物語。導入部のメインキャラ3人の登場の仕方が巧く、イッキに物語に引き込まれました。一人は主人公で、残りは、未来の部下と上司と予測されたが、任務遂行に邁進するカタブツの新任少尉が主人公…
はずゅかしい表紙イラストだが、大傑作。中華風の架空の島国を舞台にしたポリティカルファンタジーである。異世界であるが、魔法等のふざけたものは無しのハードな作品。易姓革命でも万世一系でもなく、先祖の姓が同じ同族が、国王の地位を簒奪し続けてきた…
第6回日本ファンタジーノベル大賞 なので、それなりに面白いが、女率が高くて、魅力的な男が出てこないのがいまいち。
バンダイの(たぶん)ロリコン映画は見てないが、NHKの方は見た。 原作では美少年と明記されている転校生が、エキゾチックな顔立ちだが、あんまり美ではなかったのは萎えた。これは原作の方が、異次元人である転校生たちの悲哀が伝わってきて、良かったと思う。
世界一の歴史改変SF。 J・P・ホーガンの歴史改変もの「プロテウスオペレーション」より、遙かにシビアで泣ける。モンゴル帝国が世界を支配している未来社会、黄色人種が霊長類の最優良種であり、次が黒人、白人は人権が認められない奴隷種族であった。人…
SFでしかやれない優しさというものがある。 下町人情派の半村良が、戦ってはいけない宿命の自衛隊の方々に、おもう存分暴れてもらおうと、戦国時代という舞台を用意したのが戦国自衛隊である。
私がアダルトウルフガイシリーズで一番好きなエピソードである。 月齢と同調する狼人間の超パワーの秘密が語られる。
現在出てる完全版ではなくて、高校の時に抜粋版を読んだだけだが、 SF・ファンタジーとして優れている傑作である。天照大神の正体が、タイムトラベルしてきたドイツ人「アンナ・テラス」であったという、日本神話SFとして読んでも凄い!
本書は誰でも書き易い邪馬台国の謎に挑戦した伝奇SFである。ピラミッドパワーの概念と、アホサ・クルッテルの「オリエント急行の殺人」のアイデアを盗用しただけのアイデアである。実は邪馬台国の推定地すべてが邪馬台国であった!とはさすがに言わんが、…
本書のベストセリフ「親は子供を愛する。本でも映画でも、ごくごくそれが世の中の常識のようになっているが、実際にはどうなんだろうね?みんながみんなそんなわけないだろうと俺は思うんだが」 ・南の子供が夜いくところ ・紫焔樹の島 ・十字路のピンクの廟…
「時をかける少女」のドラマはNHKの少年ドラマシリーズ「タイムトラベラー」が一番の出来だと思う。 ロリコン監督大林なんとかが映画化した映画版は、SFファンというよりロリコン向けの唾棄すべき作品である。普通の真面目なジュブナイルSF小説の「時…
SFは価値の相対化をはかる文学。 自己矛盾さえ無ければどんな突飛な表現でも許される文学という建前があった。が、日本SF界にはやはりタブーがあったのだ。本書はベカンコーと蔑称され、「いくらSFでも書いてはいけないことがあるのではないか?」と唾…
三回TVドラマ化されているが、 水野真紀主演のが一番好きです。「邪悪な目」では筒井先生自身が透視能力者として登場しまっせ!予知能力者の袴田吉彦も良かった。多岐川裕美版はギリギリ許容範囲だが、ショートカットの新人が七瀬を演じた作品は問題外。火…
光の帝国 常野物語 (集英社文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 集英社発売日: 2000/09/20メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (327件) を見る家族愛や男女の愛をマンセーしたありふれたオムニバス。初めて小説を読む小学生にはお勧…
ブルースカイ (ハヤカワ文庫JA)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2011/04/08メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る過去編と未来編と現代編で構成された長編SF。桜庭の父は理系の学者だったので、本人は文系だが、科…
宇宙船オロモルフ号の冒険 (ハヤカワ文庫 JA 191)作者: 石原藤夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1984/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る第一話 『宇宙船オロモルフ号の危機』 第二話 『宇宙船オロモルフ号の挑戦』 第三話 『宇宙船オロ…
ランダウの幻視星―光世紀パトロール・シリーズ作者: 石原藤夫出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 1981/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るこれ読んではっきり判ったわ。石原さんの最高傑作はオロモルフ号ねやっぱし。 これ、はっきり言って…
雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)作者: 恒川光太郎出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2009/08/22メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 16回この商品を含むブログ (24件) を見る本書のベストセリフ 「性には興味がない。 生殖能力と性欲をセットで失ったの…
秋の牢獄 (角川ホラー文庫)作者: 恒川光太郎出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2010/09/25メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 14回この商品を含むブログ (26件) を見る本書のベストセリフ「ただ己のためだけに人を惑わして生き…
夜市 (角川ホラー文庫)作者: 恒川光太郎出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/05/24メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 114回この商品を含むブログ (84件) を見る本書のベストセリフ「少女は学校に行っている。洋服からみて裕福な家庭…
草祭 (新潮文庫)作者: 恒川光太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/04/26メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (16件) を見る五つの作品が収められている短編集で、主人公は女三人と男二人でジェンダーのバランスも素晴しい珠玉の…