2011-07-21から1日間の記事一覧

『花面祭』 山田正紀 講談社文庫

前代未聞!驚天動地の華道SF!美は魔に通じる…。池坊も草月も超越する究極の至高の活け花は、観た者をショック死させる!?そんな魔力を持つ花は、輪廻転生の奇跡さえ顕現するに違いない…。と思わせてミステリで終わったw

『すべてがFになる』 森博嗣 講談社文庫

Fの謎は数学ファンやコンピュータファンにはすぐ判るだろうが、密室のトリックは絶対ロボット絡みだと思い、見事に騙されました。本格推理として見事に騙されて気持ちいいが、エコものとして、思想的に大傑作だよね。

『夜の終りに』 ディーン・R・クーンツ 扶桑社ミステリー文庫

改稿版の「チェイス」読んでいるので、読む必要は無かったが、改稿版の存在を知らない時に買ってあったのでイヤイヤ読んだw意外な事に改稿版の方が刈り込みが多く、こっちの方が無駄なエピソードが多い。

『ヤンのいた島』 沢村凛 新潮社

第10回日本ファンタジーノベル優秀作だが、大賞を採れなかったのも無理はない。この結末に大賞と叫ぶ勇気のある奴はいないだろう。平行世界ものとして斬新な結末と言えないこともないが、どっちかと言うとこの結末は禁じ手だよな。禁じ手に挑戦するのなら、…

『南海の迷路』 デズモンド・バグリィ 早川文庫NV

デズモンド・バグリィ の幻の第一作。作者が生きていた時は黒歴史として封印されていた作品で、デズモンド・バグリィ 自身は発表するに値しない作品と思っていたみたいだが、いいぞ、これ!冒険小説の主人公は、頭脳派より肉体派の方が多いと思われるが、本…

『郵便配達は二度死ぬ』 山田正紀 徳間書店

歩道橋の両側から上がって来た女性二人が、中央に同時に郵便配達夫の死体を発見する。その時、回りに怪しい人物は一人としていなかった。二人が警察を呼びに行ってる間に、死体は歩道橋の下に移動する!誰も居なかったのに!!見えない犯人、密室殺人事件で…

『嵐の夜 ストレンジ・ハイウェイズ3』 ディーン・クーンツ 扶桑社ミステリー文庫

本書のベストセリフ「いかなる名前や形にせよ、神は存在していないし、宗教などというものは、自分ひとりでこの大宇宙に立ち向かう勇気をもちあわせていない弱者の逃げ場にすぎない」

『「常識」の落とし穴』 山本七平 文春文庫

時代は変わっても、変わらない日本人の常識を考察した本。日本の常識は世界の非常識の場合があるので、国際人になろうと思っている人は必読。アカデミズムの化けの皮を剥がす痛快なエッセイもあります。お得意の日本人論がメインだが、経済論もあるのが、ち…

『瞳の中の大河』 沢村凛 新潮社

漢字の地名はあるがインド・イスラム系ぽい架空の王国の内戦の物語。導入部のメインキャラ3人の登場の仕方が巧く、イッキに物語に引き込まれました。一人は主人公で、残りは、未来の部下と上司と予測されたが、任務遂行に邁進するカタブツの新任少尉が主人公…

『闇の殺戮』 ディーン・R・クーンツ 光文社文庫

クーンツ作品に出てくる化け物は、遺伝子改造化け物が多いが、これはヴードゥーの悪魔が地獄から召還されるレアなパターン。ヴードゥー教というと、ヴードゥーの呪いが有名だが、それはヴードゥーの悪魔を使役する黒魔術であり、ヴードゥーにも白魔術、善な…