2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『アシモフの科学者伝』 アイザック・アシモフ 小学館

アルキメデスからアインシュタインまで、人類の生活向上に貢献した発見発明者(科学者に加え技術者も含まれる)の伝記と、その業績とその時代背景を簡潔にユーモラスに描いた、世界一の科学解説者のアシモフの本領発揮の作品。 中学数学さえ解けない、小学校の…

『機神兵団』 山田正紀  ハルキ文庫

昭和12年の上海に宇宙人来襲!宇宙人の戦闘ロボットの残骸を分析し、大日本帝国は対宇宙人専用の独立戦闘隊機神兵団を結成。全長20メートルのロボット3体のパイロットとして個性溢れる3人が集まる。機神兵団初出撃までを描く第一巻である。漫画版やアニメ版が…

『ボビーZの気怠く優雅な人生』 ドン・ウィンズロウ 角川文庫

ニール・ケアリーシリーズが爽やかすぎてイマイチだった人には、下品なチンコウンコギャグが頻出するこちらの方がお勧めですね。落ちこぼれのヘナチョコのこそ泥が麻薬密売組織のドンを演じる破目になる冒険活劇。体制側も反体制側も敵に回る大ピンチの連続…

『外務省革新派』 戸部良一  中公新書

本書のベストセリフ「現在外務全機能を大観するに、徒に老朽無能、尸位素餐の禄盗人を以つて充満し、大使と云ひ公使と云ふも、只只栄職に齧りつくのみで女郎外交に其の日を過し、老後の為の文化住宅建築費や、鼻たれ小僧、あばずれ娘のぜいたく三昧費の稼ぎ…

『悪魔に仕える牧師』 リチャード・ドーキンス  早川書房

『神は妄想である』とかこれとか、題が巧いのでグールド派の私でも読んでしまったが、ドーキンスの語り口はやっぱヘタな方だな。ネタは良いのだが、素晴しい科学、科学的思考を啓蒙するというより、素晴しい科学者の自分の自慢話に思える。 人間中心主義を諌…

『影の艦隊』 山田正紀 トクマ・ノベルズ

本書のベストセリフ「わたしは男性の援助を受けて、それで生きるような、そんな暮らしを送りたくないのです」ソ連の傀儡国家日本人民共和国(領土は北方四島)と日本が戦う斬新な仮想戦記。どちらの日本にも主人公クラスの日本人が配置されているが、敵が日本…