2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『魔風海峡』 荒山徹 祥伝社文庫

風魔忍軍VS根来忍軍の勝者VS真田十勇士VS伊賀甲賀忍軍の勝者VS朝鮮超絶七忍。狙うは朝鮮に眠る時価300万両の黄金仏108体!初代二代目などと弱い量産タイプの悲哀を含有する服部半蔵もテレポートする超絶忍者だが、やっぱり雑魚(笑)。が、雑魚の悪…

SF-ファンタジィベスト100(アメリカの公共ラジオ局NPR版)

1位:『指輪物語』 2位:『銀河ヒッチハイクガイド』ダグラス・アダムス 3位:『エンダーのゲーム』オースン・スコット・カード 4位:『デューン』シリーズ 5位:『氷と炎の歌』シリーズ 6位:『1984年』 7位:『華氏451度』 8位:『ファウンデーシ…

『アンジェラの灰』 フランク・マコート 新潮文庫

1930年代のアイルランドの傑作貧乏話を9歳の少年の視点で語った自伝。貧乏でも子供は無邪気というか、主人公達天然ボケ兄弟のいたずら悪ふざけが抱腹絶倒の面白さ。 大人が作っては考え付かない面白いエピソードのてんこ盛り。小説として読めない事もないが…

アメブロからの移転終了ワーイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワーイ

100%移転ではなくて少し削ったが誰からも苦情は来ない筈。ウェブスペース全部消せとの抗議は受け付けない(*´ω`*)本好きコミュニティへの再移転作業がまだ残ってるので、読書ぺースはあと4ヶ月遅くなります。一日10件移転しても4ヶ月は楽しめます。過去の遺…

『ヘリックスの孤児』 ダン・シモンズ 早川文庫SF

現代SFなのでジェンダー観が素晴らしい作品が目立つ(山岳SFでは人間の女より宇宙人の登山家にシンクロするが、これも実はジェンダーネタ埋まってる)、表題作は「宇宙の孤児」+「太陽系最後の日」/2*7って感じ?救出チームのメンバーは女性が大活躍!さ…

『ヴェロシティ』 ディーン・クーンツ 講談社文庫

6時間後にお前のせいで誰かが死ぬ!が5時間、5分、1分とドンドン加速していく序盤の巧いクーンツの本領発揮の傑作。加速感メインでラブラブファイヤーや説教を削ぎ落としたので軽く感じるが、エンタメホラーに説教されるのが嫌いでクーンツを読まなくなった…

『人間競馬 悪魔のギャンブル』 山田正紀 角川ホラー文庫

悪魔に超能力を授けられた4人のデスゲームホラーだが、ミステリとして超能力のルールが明確で無く、あんまり乗れなかったが、ラストでそれも伏線であったと気付き、天才正紀に惚れ直しますた。まさか、ラストをアンフェアだと怒る人はいないよね?

『ノーストリリア』 コードウェイナー・スミス ハヤカワ文庫SF

SFと言うより、ファンタシィと言うか、児童文学の美しさがあり、童話と言っては語弊があるが、余分な情景描写や心理描写が無く平易な文でサクサク読めます。裏に潜む世界観倫理観は実は怖い。宗教やマスゴミが存在しない素晴しいユートピアの170世紀の物語w…

『仲達』 塚本青史 角川

世界征服を企む悪の軍事独裁国家蜀の麻薬王孔明に敢然と立ち向かった正義の美青年仲達の物語(ちょっと違うw)。蜀が北朝鮮のように国家事業として麻薬を栽培して悪い事してるのは一応描かれてます。描写が地味過ぎて熱烈お勧めではないが、悪の蜀に興味がある…

『謀殺の弾丸特急』 山田正紀 徳間文庫

ど素人の日本人観光客8人が、非武装の蒸気機関車で、プロの軍人達が駆るガン・ジープ、ディーゼル船、戦闘ヘリ2機、装甲ディーゼル機関車、戦車を退治してしまう痛快な大傑作!総合評価は「火神(アグニ)を盗め」 の方がもちろん上だが、巻き込まれ型なので…

『「昭和」を振り回した6人の男たち』 半藤一利 編著 小学館文庫

「日本人を振り回した六人〜歴史が転回するとき」 半藤一利 「満蒙に理想は実現せず〜世界最終戦論と石原莞爾」 利根川裕 「綱渡り外交が遺したもの〜三国同盟と松岡洋右」 土門周平 「戻せなかった歴史の歯車〜太平洋開戦と東条英機」 桧山良昭 「米内を斬…

『人喰いの時代』  山田正紀  ハルキ文庫

「人喰い船」 「人喰いバス」 「人喰い谷」 「人喰い倉」 「人喰い雪まつり」 「人喰い博覧会」昭和10年代を舞台にした時代ミステリ短編集と思わせて、ラストの話で現代も絡み、それまでの五個の話がひっくり返る構成が見事!ラストの話のグルーヴ感は素晴し…

『一年でいちばん暗い夕暮れに』 ディーン・クーンツ 早川文庫NV

なんじゃこりゃあ!オッド・トーマスで一皮剥けたニュー・クーンツの作品とは思えない。愛犬が死んだ年に発表された作品で、これを書いていた時のクーンツは頭がおかしくなっていたと判断します。

『鳳凰の黙示録』 荒山徹 集英社

時代小説だが、時代を超越したジェンダー観が相変わらず素晴しいし、荒山独自の歴史観文明観も研ぎ澄まされた、22世紀に伝えるべき、21世紀時代小説の最高傑作!生物多様性とか地球に優しいという語句も出てくる未来への希望を語る美しい時代小説。

『シャーロック・ホームズ最後の解決』 マイケル・シェイボン 新潮文庫

本書のベストセリフ「老人の目にうかがえたのは、そんなものがあるとすればだが、私心のまったくない渇望だった。彼女の"ロマンチックな性格"を良しとしない夫の前ではそれ以上説明できなかったが、その渇望は情欲も物欲も悪意も善意も欠いていた。それは知…

『吉原螢珠天神』 山田正紀  集英社文庫

「あやかし」 「辛うござる」 「吉原螢珠天神」本書のベストセリフ「功名といえばきこえはいいが、人を殺めることではないか。人を殺めて、殺めた者の名を首帳に記して、なんの功名ぞ。」 チャンバラSF短編集。宇宙人を朝鮮妖術師に変えれば、荒山徹の世界に…

『ババ・ホ・テップ』 ジョー・R・ランズデール 早川ミステリ文庫

「親心」 「デス・バイ・チリ」 「ヴェイルの訪問」(アンドリュー・ヴァクスと合作) 「ステッピン・アウト、1968年の夏」 「草刈り機を持つ男」 「ハーレクィン・ロマンスに挟まっていたヌード・ピンナップ」 「審判の日」 「恐竜ボブのディズニーランドめぐ…

『鏡の殺意』 山田正紀 双葉文庫

最初の1Pで犯人逮捕!目撃者もいる現行犯で犯人も犯行を認める。5P後に語られる裁判の結果は無罪。「確かに僕が犯人です。しかし、真犯人は神なんですよ」犯人も被害者も事件関係者全てがキ○ガイという変格ミステリの傑作。サスペンスメロドラマと思わせて、…

『グラーグ57』 トム・ロブ スミス 新潮文庫

本書のベストセリフ「なんでも好きなことをさせて、喜ぶようなことを言っていれば、子供には気に入られる。それは簡単なことよ。機関銃を渡して、おまえは革命の子だと思わせる。魅惑的な嘘よ。でも、そんなことであの子があなたを愛するようになるとは思え…

『七面鳥危機一発』 山田正紀 双葉文庫

表紙がモンキー・パンチで正紀版ルパン三世と思わせて…

『神曲法廷』 山田正紀 講談社文庫

本書のベストセリフ「マッチ擦るつかのま海に霧深ふかし身捨るほどの祖国はありや」(寺山修司) 正紀にしか書けない反日ミステリの傑作。J・G・フィヒテの絶対真理命題「私は私である」をキチ○イ民族の日本人は理解出来ずに確固たる自我を持たない幼稚な日本…

『改造版 少年アリス』 長野まゆみ 河出書房新社

本書のベストセリフ「おそくても、へたでも、かまわない。堂々としていれば、それでよいのだ」 もっと801系のジェンダーテーマの作品かと思ってましたが、ルイス・キャロル+宮沢賢治/2と言った感じの美しい児童文学でした。植物フェチ小鳥フェチ鉱物フェチ…

『阿弥陀(パズル)』 山田正紀 幻冬舎文庫

エレベーターの中で女性が消える!普通のミステリならトンデモない所に死体として現れるもんだが最後まで死体は出ませんw長編で殺人事件でないのはレアですなww

『帰り舟 深川川獺界隈』 山田正紀 朝日文庫

主人公のやくざが六連発のリボルバーを持ってる大江戸西部劇!(アレっ?)。

『モデル・ワールド』 マイケル・シェイボン 早川

「S ANGEL」 「海岸通り」 「モデル・ワールド」 「ブルーメンタール、放送中」 「スモーク」 「億万長者」 「小さなナイフ」 「人間以上」 「海軍将校」 「ハロウィーン・パーティー」 「失われた世界」後半5編はオムニバスだが、これが良い!『悩め…

『司馬遼太郎を読む』 松本健一 新潮文庫

本書のベストセリフ「軍隊は古来、いかに正義をとなえても軍隊そのものを守るという論理しか持たず、かれらが『死守』しようと呼号するその土地の住民の生存と安寧を守るものでは決してない」 これ一冊で司馬遼太郎 さんの御本を31冊読んだ振り出来るお値打…

『イリュミナシオン 君よ、非情の河を下れ』 山田正紀 早川

本書のベストセリフ「アメリカは例によってテロリスト殲滅をスローガンにし、PKOを隠れ蓑にしているが、結局は自国に利益を誘導するために動いているにすぎない」 そのテロリストを宇宙人が援助していたからもうタイヘン!ウィトゲンシュタインやラカンの思…

『ヘルマフロディテの体温』 小島 てるみ ランダムハウス講談社

本書のベストセリフ「裏切り者は存在しない。きみを裏切ることができるのは、きみだけだ。私は私であることを喜び、人生に感謝している。大切なのはそれだけだ」 ジェンダーを超越し自己を確立する素晴しい物語。耽美系だが文章は平易でサクサク読めます。80…

『長靴をはいた犬』 山田正紀 講談社文庫

探偵は超能力者、そして犯人も超能力者、二人が出会った時、犯人は探偵が「あなたが犯人です」と言う場面を幻視する。が、犯人には犯行した覚えは無かった!

『ツングース特命隊』 山田正紀 ハルキ文庫

本書のベストセリフ「地図の上、朝鮮国にくろぐろと、墨を塗りつつ、秋風を聴く」(石川啄木)。 朝鮮の抗日義兵に協力する売国奴と愛国者がチームを組んでツングース爆発の謎に挑む冒険SF。SFとしてのネタよりも、反日冒険活劇の面をもっと追求してほし…