『ヴェロシティ』 ディーン・クーンツ 講談社文庫

6時間後にお前のせいで誰かが死ぬ!

が5時間、5分、1分とドンドン加速していく

序盤の巧いクーンツの本領発揮の傑作。

加速感メインでラブラブファイヤーや説教を削ぎ落としたので軽く感じるが、

エンタメホラーに説教されるのが嫌いでクーンツを読まなくなった人はぜひ読んで下さい。

ホラーではなくてスリラーミステリーです。

中盤ちょっとダレるいつものクーンツだが、終盤のドンデン返しの嵐が素晴しい!

ミステリとして『オッド・トーマスの霊感』 でアホサ・クルッテリィを超えたが、

本作の素晴しい犯人像はヒラリー・ウォー にも匹敵する。
内気な読書好きな人間と、外交的な芸術家、

どちらが生まれながらの加害者なのか、じっくり噛み締めて下さい。

本作に出て来るふざけた芸術作品は実は実在するw

ヴェロシティ(上) (講談社文庫)

ヴェロシティ(上) (講談社文庫)

ヴェロシティ(下) (講談社文庫)

ヴェロシティ(下) (講談社文庫)