2011-08-13から1日間の記事一覧

『ツングース特命隊』 山田正紀 ハルキ文庫

本書のベストセリフ「地図の上、朝鮮国にくろぐろと、墨を塗りつつ、秋風を聴く」(石川啄木)。 朝鮮の抗日義兵に協力する売国奴と愛国者がチームを組んでツングース爆発の謎に挑む冒険SF。SFとしてのネタよりも、反日冒険活劇の面をもっと追求してほし…

『悩める狼男たち』 マイケル・シェイボン 早川

9編収録の短編集だが、普通に面白いのはラストのホラーだけで、残りの8編は普通につまらないよくある文学である。夫婦の離婚の危機の話ばっかw。

『アフロディーテ』 山田正紀 講談社文庫

正紀お得意の青春冒険SF。舞台は理想の海上都市国家アフロディーテだっ!ユートピアなど有り得ないと、わざとアフロディーテにスラムを建設する建国の父の理念が完璧。

『ふたりジャネット』 テリー・ビッスン 河出書房新社

解の無い方程式を平然と説明として出す数学ギャグがはじける万能中国人ウーシリーズに爆笑w

『笑わない数学者』 森博嗣 講談社文庫

間取り図見るだけで本文読まなくてもトリックも犯人も判ってしまうがいいのかコレ?w。島田荘司やホーガン読んでる人には楽勝ww。萌絵が死ぬ事を期待して本文も読みましたが、銃撃されてもナイフを喉に突き付けられても死にませんでした、残念www。

『半魔』 黒武洋 徳間文庫

サスペンス寄りの作家かと思ったが、これはベタなホラー。魔と戦う五人の霊能力戦士の構成が、女4男1なのはジェンダー的にナイス!戦士に成れないBFを飛行能力を持つ女子高生ヒロインが助けるという篠原千絵 の「海の闇、月の影」 を思わせるシーンもありま…

『まだ、名もない悪夢。』 山田正紀 徳間書店

ホラー・サスペンス系のヒッチコック劇場へのオマージュ短編集。SFホラーも一編入っていてお値打ち。何もかも明確になってはホラーの神秘性が薄れるので曖昧な結末の短編が多い。奇妙な味系のホラーが好きな人はどうぞ。スプラッタ系ではありません。

『父が子に教える昭和史』 半藤一利&松本健一 他 文春新書

本書のベストセリフ大西瀧治郎中将「天皇の手をねじりあげても特攻機に乗ってもらう」 昭和天皇は死んで歴史人物になったので裕仁の抗議を気にせずに死ねばいいのにネタ出来るようになったのはいいよなw文春にはドンドン天皇暗殺計画の秘話を発掘して欲しい…

『魔術師』 山田正紀 徳間書店

『神獣聖戦』のスピンオフ作品。人間キャラは重複しないが、新人類Dは出て来ます。Dは神狩りの為人間の戦士四人を招集!四人は悪夢のような虚世界背面世界をクエストし、神狩りに挑む!

『ワンダー・ボーイズ』 マイケル・シェイボン 早川文庫NV

題からSF・ファンタシー・ホラーの可能性もあるかもと期待して読んだが、ただの普通の文学でした。作家が主人公で小説内小説がイパーイ出てくるが、メタフィクションの面白さもほとんどない。ユーモア精神はあるので難解ではないが、やっぱ地味で退屈。