ドン・ウィンズロウ

『夜明けのパトロール』 ドン・ウィンズロウ 角川文庫

21世紀の新シリーズなので、ジェンダー観が進化しており素晴しい!主人公はサーファー探偵だが、実は恋人の方がサーフィンの能力が高い。女に負けても恥とも屈辱とも思わず女を支援する主人公がかっちょええ!恋人がプロサーファーに成れるかの重大な日に、海…

『歓喜の島』 ドン・ウィンズロウ 角川文庫

本書のベストセリフ「物書きと芸術家はまっぴらだ、あんな卑劣な連中はいねえ」 表のルールも裏のルールも尊重せず、素晴しい創作物を作ると自惚れて増長したクリエイターを揶揄する素晴しい作品。小説を貶す小説が面白くては自己矛盾と言うか、無駄な描写多…

『ボビーZの気怠く優雅な人生』 ドン・ウィンズロウ 角川文庫

ニール・ケアリーシリーズが爽やかすぎてイマイチだった人には、下品なチンコウンコギャグが頻出するこちらの方がお勧めですね。落ちこぼれのヘナチョコのこそ泥が麻薬密売組織のドンを演じる破目になる冒険活劇。体制側も反体制側も敵に回る大ピンチの連続…

『ストリート・キッズ』 ドン・ウィンズロウ 創元推理文庫

ニール・ケアリーシリーズ第一作。ドン・ウィンズロウのデビュー作で、プロットがややこなれてない印象を受けたが、 18世紀の英文学を教える大学教授になる事を夢見る大学院生が探偵役の、 主人公のキャラが斬新なハードボイルド。 闘うより逃げるのが得意で…

『犬の力』 ドン・ウィンズロウ 角川文庫

本書のベストセリフ「魂など救済せんでよろしい!メキシコ人を救済しなされ!」もう一丁行くぜ!「算術こそが紛れもない宇宙の法則である。数学的な証明だけがただひとつの証明である」ミステリだが本格推理ではなくて、文学寄りのノワール。 過去形を使わず現…

『フランキー・マシーンの冬』 ドン・ウィンズロウ 角川文庫

本書のベストセリフ「犯罪組織の人間たちと付き合うのは、 ゆがんだ時間軸の中で 永遠の中学校に封じ込められるようなものだった」「ゴッドファーザー」「地獄の黙示録」等、 映画的ドラマトゥルギーを否定した、 21世紀に相応しいベトナム帰還兵の元殺し屋…

『サトリ』 ドン・ウィンズロウ 早川ノヴェルズ

サトリ(上) (ハヤカワ・ノヴェルズ)作者: ドン・ウィンズロウ,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2011/04/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 128回この商品を含むブログ (24件) を見るサトリ(下) (ハヤカワ・ノヴェルズ)作…