『光の帝国―常野物語』 恩田陸 集英社文庫

光の帝国 常野物語 (集英社文庫)

光の帝国 常野物語 (集英社文庫)

家族愛や男女の愛をマンセーしたありふれたオムニバス。

初めて小説を読む小学生にはお勧めだが、

スレたおっさんが読んでも何も残らない小説。

恩田陸がこんなに馬鹿だったとは期待外れも甚だしい。

小澤征爾のエピソードは逆効果である。

小澤征爾の父小澤開作は、

板垣征四郎石原莞爾のファンなので、

息子に征爾と名付けたのですよ。

愛を賛美する小説なので当然戦争には批判的だが、

小澤征爾マンセーしては自己矛盾である。

ユダヤ人の超能力者一族がアドルフ・ヒトラーを褒め称える小説があったら、

変だと思うだろ?

例えが飛躍しすぎたが、この小説はそういうような無神経なことを平然とやっているのだ。

単純に恩田陸に教養が無いだけの問題かもしれないが、

知性と教養溢れるおっさんには恩田陸は必要ありません。