『13階段』 高野和明 講談社文庫

13階段 (講談社文庫)

13階段 (講談社文庫)

江戸川乱歩賞受賞作は、選考委員が興味を持つ、

ややマイナーな専門的な職業の人物が主人公

になるというパターンがあるらしいが、

本書の主人公は刑務官と前科者で、

知らない世界の知的好奇心を満たす意味では読む価値はある。

懲役を受けた前科者を外見から見破る方法は、

なるほどねぇ〜と唸ったが、

作者の法学知識に疑問を持ったのは減点材料。

高野和明は自殺者の存在に心痛める

心優しき紳士なので、

貶しても殴り込んで来ないと思うが、

高野和明って誣告罪の存在を知らないのとちゃう?

作者より教養が有り過ぎる私が悪いのであるが、

一生懸命調べて真摯に書いた傑作だと思うが、

自分よりポンポコピーな箇所があると脱力するよな。

100円でGET出来れば「幽霊人命救助隊」は読むかもしれません。