『黒き龍、銀の獅子ー流沙美神伝ー』 舞邑凜 無双舎
パルミラ公国廃太子キアヌ=ユイリーン=アスティ=マハルジッド(藍月牙ランユイヤ)は、仮面戦士「パルミラの銀獅子」である。
戦場で、敵国の傭兵に一騎討ちを申し込まれるが、それが運命の出会いであった。
運命の人の名は、
ナーグァム=サラディン=オルフ=シャハーン、烏丹帝国の第二皇子でありながら、祖国を捨てて傭兵になった「東天の黒龍」である。
イスラム系(中華風でもある)ファンタジー世界で、二人の流浪の冒険の物語が開始です。
主人公にイスラムの英雄のサラディンの名を付ける作者のセンスは素晴しいですよね。
イスラム系ファンタジーというとタニス・リーに『黄金の魔獣』があったが、
アメリカの陰謀で悪のテロリスト扱いされるイスラムを、
正義のヒーローとして描く小説はもっと出てきてよいと思う。
イスラム系と書いたが、イスラム教発生前の時代らしく、
酒は存在する世界です。
この小説世界は、神々が実在していた世界らしいが、
この物語の時点では、明確な神は登場しません。
実は魔法も登場しないが、
神の子孫の魔法的生物は出て来ます。
それは、アンドロギュヌス(ヘルマフロディテと最近は言う)だ!
耽美系ファンタジーには雌雄同体の美青年が良く似合う。
芸のあるセクロスシーンが
巧いです。
膣に射精すると同時に顔射返しされるシーンは、
耽美系ファンタジーでしか描けない名場面。
ジェンダーテーマも深く象徴していると解釈するべきだろう。
耽美系であるが801シーンは少ない。
尻の穴への挿入のみを期待しているガチホモの人にはちょっと期待外れかもしれません。
尻の穴より締りの良い膣を持つ雌雄同体ってズルイとホモの方は思うか?
まあ、夢のあるファンタジーということで、ハァハァしましょう。
- 作者: 舞邑凜
- 出版社/メーカー: 無双舎
- 発売日: 2011/05/27
- メディア: 単行本
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