2011-08-10から1日間の記事一覧

『妖虫戦線〈3〉ヘル・パラダイス』 山田正紀 中央公論社C・NOVELS

敵か味方か!?謎の妖虫カゲロウ現る!!デリヴィルスは略すとデヴルになるが、死んだ愛した少女がカゲロウの奇跡で甦り、主人公(の一人)はカゲロウはエンジェルかもと期待する。神も欧米先進諸国も日本の滅亡を是とするなか、日本人に味方するスーパーナチュ…

『パラサイト・イヴ』 瀬名秀明 角川ホラー文庫

和製クーンツ と北上おじは認定したが、クーンツ より下品。理系の薀蓄が無ければ化物が少女を犯そうとするベタな話である。内臓フェチにはリアルな腎移植シーンや肝細胞増殖シーンに萌えるのだろうが、内臓属性も美少女属性も無い私には今一でした。麻理子…

『妖虫戦線〈2〉妖虫、めざめる』 山田正紀 中央公論社C・NOVELS

電脳世界で金融取引を進化圧として誕生した電子妖虫の、現実世界への侵略はエスカレート!全長2mクラスに加え、全長7mクラスも実体化!しかもこいつはイモムシ、幼虫である。成虫になるとどれだけ巨大化するのか?荒山徹 のモスラ>とクーンツ のゴジラ>でも…

『鉄塔 武蔵野線』 銀林みのる ソフトバンク文庫

ファンタジーと言うより児童文学の雰囲気だが、難しい漢字けっこう使っているので、漢字萌えの大人でも充分楽しめます。カキ氷よりエロ本より美少女より、鉄塔調査を優先する素晴しい少年冒険物語。

『ユダヤ警官同盟』 マイケル・シェイボン 新潮文庫

本書のベストセリフ「学校で習う他のどんなものよりも、物理法則ほど理にかなうものはない」 理科萌えの主人公の刑事の生き方に感動汁!愛国心に結びつく国語も社会も学問としては二流ざんす。純文学でもあるのでストーリーテリングはヘタクソだが、作者がい…

『創造士・俎凄一郎 第1部 ゴースト』 山田正紀 講談社ノベルス

幽霊の語りで始まるのでホラーでしか有得ないと思うと、SFかと思わせ、ラストは見事な本格ミステリ解決と思わせて?語り手の探偵も犯人も被害者も消滅?ジャンルの壁も消滅する映像化不可能な天才正紀ワールドに呆然とせよ!主人公の挫折と再生の物語など…

『川は静かに流れ』 ジョン・ハート 早川ミステリ文庫

文学寄りだが、一応意外な真犯人ということで及第点は付けられる。もうちょっとテンポが速いと更に良かった。年間ベスト1クラスではないだろうw原発問題を含む社会派なのは良いが、ジェンダー観がやや古いのはマイナス。苦悩する金持ち青年の物語としては、…

『忍法さだめうつし』 荒山徹

「以蒙攻倭(イモンコンウエ)」 「忍法さだめうつし」 「怪異高麗亀趺」 「対島はおれのもの」忍法さだまさしと言うギャグを期待したが、それは無かったが、ガンダムネタとガメラネタが出て来たのは良かった。1275年から1450年までの朝鮮史が語られます。四…

『妖虫戦線〈1〉バビロン・プロジェクト』 山田正紀 中央公論社C・NOVEL

超絶の経済ホラーファンタジーSF。デリヴァティブ(金融派生商品)の舞台となる仮想空間を飛び交う電子マネーを人類の共通言語と解釈した神は、バベルの塔をバラルしたように、デリヴァティブをウィルス化し、人類への粛清を開始した!コンピュータモニターか…

『虎の首』 ポール・アルテ 早川ポケミス

ツイスト博士シリーズ6作目。偶然の要素が入ったのは惜しいが、密室トリックと凶器の謎が見事に融合している物理トリックはエレガントで好みでした。