『パンドラの火花』 黒武洋 新潮文庫

死刑囚が自分の犯行を防ぐ為にタイムトラベルする傑作。

人殺しをする自分を幼いと認識する老人視点が素晴しい!
本書の中で『そして粛清の扉を』 と『メロス・レヴェル』 も語られるが、

黒武洋 作品は全作リンクしているみたいで、

これは全作コンプしないといけないな。

救いのない前も後ろも真っ暗闇の人生でも、

良くなる可能性に賭けて、

とにかく歩き続けるしかないという世界観が素晴しい!

世界が糞だと自分の殻に閉じ篭るのは愚か者。

経験値の少ない若者を馬鹿にしている視点が素晴しいですわ〜。

大ヒットするには若者に受けないといけないのだが、

馬鹿な若者を揶揄し続ける黒武洋 作品は、

大人の為の素晴しい小説群である。

パンドラの火花 (新潮文庫)

パンドラの火花 (新潮文庫)