『パンドラの火花』 黒武洋 新潮文庫
死刑囚が自分の犯行を防ぐ為にタイムトラベルする傑作。
人殺しをする自分を幼いと認識する老人視点が素晴しい!
本書の中で『そして粛清の扉を』 と『メロス・レヴェル』 も語られるが、
黒武洋 作品は全作リンクしているみたいで、
これは全作コンプしないといけないな。
救いのない前も後ろも真っ暗闇の人生でも、
良くなる可能性に賭けて、
とにかく歩き続けるしかないという世界観が素晴しい!
世界が糞だと自分の殻に閉じ篭るのは愚か者。
経験値の少ない若者を馬鹿にしている視点が素晴しいですわ〜。
大ヒットするには若者に受けないといけないのだが、
馬鹿な若者を揶揄し続ける黒武洋 作品は、
大人の為の素晴しい小説群である。
- 作者: 黒武洋
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/01/29
- メディア: 文庫
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