2011-07-24から1日間の記事一覧

『翼とざして』 山田正紀 光文社カッパ・ノベルス

セバスチアン・ジャプリゾの『新車の中の女』へのオマージュ。"わたし"は殺人事件を目撃する、が、犯人の姿形は"わたし"だった!?ドッペルゲンガーかタイムトラベルネタでも使わないと解決出来ないかと思わせるが、時間加速現象まで出てくるが、SFにはならず…

『エンデュアランス号漂流記』 アーネスト・シャクルトン 中公文庫BIBLIO

1914年、史上初の南極大陸横断を試みるも、南極に上陸出来ずに、浮氷に閉じ込められたまま、22月間南極圏を漂流したエンデュアランス号乗組員のノンフィクション。隊長のアーネスト・シャクルトンの手記なので、他の隊員の内面描写もセリフもほとんどなくて…

『顔のない神々』 山田正紀 角川文庫

1973年、オイルショックでトイレットペーパーを買い占める、自分の家族のことしか考えてない愚かな国民に対して、田中角栄派の政治家海藤は、愚かな国民を善導すべきと、自分が独裁者になって日本を支配しようとの野望を持つ。海藤は政治界、官僚界、経済界…

『生れながらの犠牲者』 ヒラリイ・ウォー 早川ポケミス

万人にお勧め出来るヒラリー・ウォー の最高傑作。本格推理としても警察小説としても普通の文学としても五つ星。被害者は13歳の美少女で、他の長編で女子大生殺人事件や女子高生殺人事件を描いているので、またネタ被りか!?と思うが違います。全く別パター…

『沈黙の王』 宮城谷昌光 文春文庫

「沈黙の王」 22代目商王子昭 「地中の火」 6代目夏王寒浞 「妖異記」 周幽王時代史官伯陽&鄭王友 「豊饒の門」 周平王時代掘突(友の子) 「鳳凰の冠」 春秋時代晋の貴族羊舌氏の叔向の5編が収められた短編集だがどれもが傑作。超能力者や変身人間が出てくる…

『超・博物誌』 山田正紀 集英社文庫

「プラズマイマイ」 「ファントムーン」 「カタパルトリッパー」 「シエロス」 「メロディアスペース」 「タナトスカラベ」の六篇で構成されたオムニバス。並みの作家なら並列に同じようなネタを並べるだけで満足するだろうが、天才正紀なので、最後の短編は…

『事件当夜は雨』 ヒラリー・ウォー 創元推理文庫

ヒラリー・ウォー の最高傑作に推す人もいる、超絶のメタミステリー。

『金魚の眼が光る』 山田正紀 徳間文庫

昭和12年、北原白秋の金魚の童謡見立て連続殺人事件発生!明治37年の中島白雨殺人事件も絡む!!歴史ミステリとして日本人論にも発展する傑作。

『芥子の花(金春屋ゴメス)』 西條奈加 新潮社

キャラの描写に深みが出て、更に良くなっている。

『たまらなく孤独で、熱い街』 山田正紀 徳間文庫

街の構造がジグソーパズルに見えるサイコパス男を主人公にしたポスト構造主義哲学サイコサスペンスアクション!