宮城谷昌光

『介子推』 宮城谷昌光 講談社文庫

本書のベストセリフ「この世に師も友もいなければ、それを古人にもとめればよい」 教え導いてくれる教師が居なくとも、共に励み合い高め合う御学友が居なくても、古人が書いた本を読めば人間は成長出来るのである。観念的な理想に殉じ、陰徳を積み、現世利益…

『孟嘗君と戦国時代』 宮城谷昌光 中公新書

史書を鵜呑みにするのではなく、どこまで参考にするかという宮城谷氏の史観に萌え。

『沈黙の王』 宮城谷昌光 文春文庫

「沈黙の王」 22代目商王子昭 「地中の火」 6代目夏王寒浞 「妖異記」 周幽王時代史官伯陽&鄭王友 「豊饒の門」 周平王時代掘突(友の子) 「鳳凰の冠」 春秋時代晋の貴族羊舌氏の叔向の5編が収められた短編集だがどれもが傑作。超能力者や変身人間が出てくる…

『夏姫春秋』 宮城谷昌光 講談社文庫

抱いた男は全て死ぬか、国を追われる破目になる、凶風の持ち主、鄭の公女夏姫に関わった男達の物語。夏姫を抱かなかった楚の荘公(旅)の偉大さがよく理解出来ます。私は春秋時代で一番好きな国は斉だが、これを読んで楚もイイ!と思うようになりました。ちな…

『子産』 宮城谷昌光 講談社文庫

孔子が尊敬していた礼の巨人、子産を格調高く描いた傑作。上巻で10歳の天才児子産は登場しているが、例によって上巻の主人公は子産の父の子国である。春秋時代、大国晋と楚の間に挟まれた小国鄭の悲哀の物語である。常に大国の顔色を伺い、晋と同盟したり楚…

『孟夏の太陽』 宮城谷昌光 文春文庫

宮城谷昌光を精力的に読んでいた時期にこれを買ってなかったのは、短編集だからであるが、・孟夏の太陽 ・月下の彦士 ・老桃残記 ・隼の城の四篇が収録されているが、主人公は晋の宰相家趙一族であり、趙盾、趙朔、趙鞅、趙無じゅつの四人の主人公の物語が、…

『楽毅』 宮城谷昌光 新潮文庫

諸葛孔明が理想とした武将楽毅の生涯を気品高く描き切った傑作。 漢の高祖劉邦が好きだった武将でもあるが、 史記の描写は少なくてどこをどうすれば全四巻になるのかと危惧する諸兄は 史料は史記しかないと思い込んでる初心者である。 他にも色々ありますか…

『孟嘗君』 宮城谷昌光  講談社文庫

「生きるのはたやすい。人を助ければ自分が助けられる。それだけのことだ」 「自由を求める者は孤独を恐れてはならない」 「人は平等が理想だと言う。だが、自分だけは特別な存在だと思い込んでいる」 「平凡を貫ける者こそが非凡である」 「剣では人は救え…

『太公望』 宮城谷昌光 文春文庫

本書のベストセリフ「人は生きたいように生きればよい」

『侠骨記』 宮城谷昌光 講談社文庫

・侠骨記 ・布衣の人 ・甘棠の人 ・買われた宰相夏時代の「布衣の人」が一番新鮮である。宮城谷昌光の作品は、ちょっと中国古代史を知ってる人が読むと、どえりゃあ面白いと思う。学者や小説家のネタ本は史記がほとんどだろうが、宮城谷昌光は春秋左氏伝をネ…

『晏子』 宮城谷昌光 新潮文庫

2巻までがお勧め。敵国の民の事も考える晏子は、世界一の軍師である。君主よりも天命よりも民意が一番大事なのであ〜る。アンビバレンツが生じる事態でも、全ての存在を高める策を考える晏子は凄い!アクロバテックな仁義礼忠孝の策のサーカスに酔いしれろ!

『天空の舟』 宮城谷昌光 文春文庫 上下巻

小説 伊尹伝 天空の舟 上 (文春文庫)作者: 宮城谷昌光出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1993/09/10メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (10件) を見る小説 伊尹伝 天空の舟 下 (文春文庫)作者: 宮城谷昌光出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1…

『春秋の色』 宮城谷昌光  講談社文庫

春秋の色 (講談社文庫)作者: 宮城谷昌光出版社/メーカー: 講談社発売日: 1997/01/13メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る中国古典物小説の作者として人気大爆発した、宮城谷昌光のエッセイ集である。前半100ページは中国史や漢…

『王家の風日』 宮城谷昌光 文春文庫

王家の風日 宮城谷昌光全集 第三巻作者: 宮城谷昌光出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/05/13メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る宮城谷昌光の最高傑作は常に最新作と言われる。つまりデビュー作のこれは、文体も構成も未熟である。師匠…

『クラシック千夜一曲』 宮城谷昌光 集英社新書

クラシック千夜一曲 ―音楽という真実 (集英社新書)作者: 宮城谷昌光出版社/メーカー: 集英社発売日: 1999/12/01メディア: 新書購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見るタイトルの意味は、一曲の感動は千夜を豊かにするということです。で…