『侠骨記』 宮城谷昌光 講談社文庫
・侠骨記
・布衣の人
・甘棠の人
・買われた宰相
夏時代の「布衣の人」が一番新鮮である。
宮城谷昌光の作品は、ちょっと中国古代史を知ってる人が読むと、
どえりゃあ面白いと思う。
学者や小説家のネタ本は史記がほとんどだろうが、
宮城谷昌光は春秋左氏伝をネタに小説化しているので、
誰も書いてないパターンがあって面白い。
春秋左氏伝で書いてオチに史記を持って来て、
この話はあのキャラの話だったのかと、ラスト一行で主人公の
メジャーの方の名が明かされる「布衣の人」は歴史ミステリに通じる面白さがある。
「甘棠の人」の人は太公望が主人公だが、召公にスポットライトを当てており、
「侠骨記」や「買われた宰相」は管仲のライバルであった、曹会や百里渓が
主人公であり、マイナーキャラにスポットライトを当てる宮城谷昌光は素晴らしい。
どマイナーキャラのファンになると、漢字を正しく表記出来ないという問題もあるが(藁
曹会と百里渓の表記が間違ってますが、このパソで正しい漢字が出るかどうか判らんので、
敢えて間違った表記のままです。
甘棠の棠を出すのに苦労して萎えました。
- 作者: 宮城谷昌光
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/02/04
- メディア: 文庫
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