2011-05-26から1日間の記事一覧

『諸葛孔明の憂鬱』 渡辺精一 東京書籍

これは辻真先とネタが被ってる三国志時代の密室殺人事件テーマの小説であるが、表の名探偵は当然孔明であるが、ラストであきらかになる本物の名探偵の正体にちょっと感動するかも。犯人探しではなくて探偵探しの物語(笑)

『三国演義』 安能務  講談社

道教の立場から羅貫中の間違いを正す決定版三国演義。権威ある(とされる)書物に書かれていることを鵜呑みにする学者馬鹿と違って、民衆の生活視点の立場を大事にする安能先生のポリシーは素晴らしいのだが、いくら民衆に受けたからと言って、道教の超常現…

『真実の三国志』 大澤良貴 宝島社新書

この薄さ(たった255ページ)でもちゃんと、楊修は登場します。楊修が登場しない三国志ものなんて、三国志の本質を理解してない2流の文筆作業員の手によるものである。この薄さで新書なら普通は研究書だが、一応、正史に基づいた小説である。

『反三国志』 周大荒 講談社

If三国志の元祖。正史がでたらめなのだと主張する作者であるが日本のトンデモ三国志に比べれば、渡辺精一先生の名訳のせいか、素晴らしい小説に思えてくる。

『大三国志』 下田景茂樹 講談社

出鱈目三国志のブームを作った元祖と酷評される本書であるが、後続したトンデモ三国志小説の群れに比べれば、まともに思える。流馬の正体を水陸両用輸送車としたのはメカフェチ心をくすぐる。

『小説三国志』 鄭飛石 光文社

周大荒の反三国志に似ている。

『孔明推理綺譚―幻説五丈原』 辻真先 光栄

五丈原で発生した密室殺人事件に、名探偵孔明が挑む!って、なんか勘違いしている作品。

『三国幻獣演義』 秋月達郎  ASPECT

まあ、どっちかと言えばファンタジーだけど、牛金と曹豹のファンにはお勧め。劉備にとって最大の宿命のライバルが曹豹だったなんて凄すぎる設定だ。

『破・三国志』 桐野作人 学研

蜀贔屓のIf物としてはまともな範疇に入るか?

『三国志蒼竜伝』 桐野作人 PHP出版

呉贔屓というか周瑜公瑾贔屓の作品。悪役孔明のみじめな最後を読みたい人向け。

『赤壁の宴』 藤水名子 講談社文庫

周瑜のファンには泣けるいい話かもしれない。愛しあってるのに肉体の関係になるのは踏みとどまる、孫策伯符と周瑜公瑾の愛はなんて切ないの!って、やっぱり女の子向けの話だね。

『公子曹植の恋』 藤水名子

曹植が主人公なら側近NO1の楊脩徳祖が大活躍すると思って読んだが、やっぱり私が甘かったです。楊脩はたった数行しか登場しません。

『三国志孔明死せず』 伴野朗 光栄

孔明も馬謖も死なないで、悪い発明をして人殺しに勤しむ作品。火薬を発明したのは実は孔明だったのだ!(笑)

『放浪の子竜趙雲』『天翔の騎士趙雲』 大場惑 光栄

女嫌いの趙雲にラブラブファイアーさせるというとんでもない作品。文武両道完全無欠の趙雲の只一つの欠点が女性蔑視主義なのが趙雲の魅力である。恋人を殺されて復讐を誓うキャラなんて三国志でなくてもどこにでもいるキャラやんけ。作者は色事に縁の無かっ…

『奇書三国志』 伏見健二 サンマーク出版

脳内革命というトンデモ本で有名な版元の三国志ものだから、企業イメージ通りのトンデモ三国志である。無能に思える劉備玄徳の下に有能な男達が集まったのは、劉備玄徳が実は美少女だったからというふざけた作品。中国の大人(ターレン)思想が理解出来てな…

『紀・三国志』 谷なんとか 

超能力少年孔明が黄巾賊退治する導入部からはじまるトンデモ三国志。この作者には別の三国志小説もあるが、この作品に呆れ果てたので読んでません。鎧兜を身につけず、剣を持たなかった孔明の美学が判らんのか、このタコ!人殺しの美学を求めるなら三国志に…

『三国志』 北方謙三

ハードボイルド馬鹿の出鱈目三国志。三国志を舞台にする必然性がないと言うか、三国志を侮辱するふざけた小説である。史実を捻じ曲げ、呂布や張飛や馬超等の肉体派のみを美化してる。楊脩徳祖は小者の代表みたいに扱われたあげく、鶏肋の謎を解けなかった故…

『項羽と劉邦』 横山光輝

楚漢戦争の大まかな入門書としては、いいだろうが、司馬遼太郎版に比べると、すべてが、見劣りする。ただし、横山光輝の長所は、漫画は娯楽と割り切る職人気質にある。言い換えれば、思想性、テーマ性を出さないという事である。手塚治虫のように、ヒューマ…

『項羽と劉邦』 司馬遼太郎  新潮文庫

司馬先生の御本は面白いことは知っていたが、横山光輝の漫画よりギャグは凄いし、人物の内面描写は深いし、歴史小説のファンは必読の書である。私はこれを読んで、横山版ではまったく印象に残っていなかった章邯のファンになりました。

『墨攻』 酒見賢一

墨守の語源になった、謎の博愛主義者集団、墨子教団を描く傑作。

『史記列伝』 司馬遷 岩波文庫

本当にこれは歴史書か?司馬遷は自分で話しを作っていないか?と疑いたくなるほど面白い。

『史記』 横山光輝

第1話は史記ではなくて、漢書司馬遷伝を漫画化して、史記の作者の司馬遷の紹介から入る構成が素晴らしい。犯罪者としてチンチン斬られる刑罰を受けても、父が遣り残した夢を具体化させる為に、史記の執筆に人生の全てをかけた司馬遷に感動しない奴は、人間…

『侠骨記』 宮城谷昌光 講談社文庫

・侠骨記 ・布衣の人 ・甘棠の人 ・買われた宰相夏時代の「布衣の人」が一番新鮮である。宮城谷昌光の作品は、ちょっと中国古代史を知ってる人が読むと、どえりゃあ面白いと思う。学者や小説家のネタ本は史記がほとんどだろうが、宮城谷昌光は春秋左氏伝をネ…

『晏子』 宮城谷昌光 新潮文庫

2巻までがお勧め。敵国の民の事も考える晏子は、世界一の軍師である。君主よりも天命よりも民意が一番大事なのであ〜る。アンビバレンツが生じる事態でも、全ての存在を高める策を考える晏子は凄い!アクロバテックな仁義礼忠孝の策のサーカスに酔いしれろ!

『史記世家』 司馬遷 岩波文庫

史記世家 上 (岩波文庫 青 214-6)作者: 司馬遷,小川環樹出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1980/05/16メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (7件) を見る周時代に確立した諸侯の(世襲する名家の)伝記。系図が延々と続くページもあり…

『封神演義』 藤崎竜

封神演義 完全版 1 (ジャンプコミックス)作者: 藤崎竜出版社/メーカー: 集英社発売日: 2005/07/04メディア: コミック購入: 2人 クリック: 110回この商品を含むブログ (125件) を見る仙界伝 封神演義 DVD-BOX出版社/メーカー: キングレコード発売日: 2005/12/…

『封神演義』 安能 務 講談社文庫

封神演義(上) (講談社文庫)作者: 安能務出版社/メーカー: 講談社発売日: 1988/11/08メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 24回この商品を含むブログ (26件) を見る封神演義(中) (講談社文庫)作者: 安能務出版社/メーカー: 講談社発売日: 1988/12/07メディア: …

『天空の舟』 宮城谷昌光 文春文庫 上下巻

小説 伊尹伝 天空の舟 上 (文春文庫)作者: 宮城谷昌光出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1993/09/10メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (10件) を見る小説 伊尹伝 天空の舟 下 (文春文庫)作者: 宮城谷昌光出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1…

『カメレオンの呪文』 魔法の国ザンス① ピアズ・アンソニイ 早川文庫FT

カメレオンの呪文―魔法の国ザンス1 (ハヤカワ文庫 FT 31 魔法の国ザンス 1)作者: ピアズ・アンソニイ,山田順子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1985/12/01メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 98回この商品を含むブログ (22件) を見るヒロイック・ファンタ…

『魔王の聖域』 魔法の国ザンス② ピアズ・アンソニイ 早川文庫FT

魔王の聖域―魔法の国ザンス2 (ハヤカワ文庫 FT 44 魔法の国ザンス 2)作者: ピアズ・アンソニイ,山田順子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1982/09/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (7件) を見る1巻で主人公の力を探索し、2…