司馬遼太郎

『功名が辻』  司馬遼太郎  文春文庫

信長、秀吉、家康と三人の主君に仕え、50石の武士という境遇から、24万石を抱える大名へと立身していく山内伊右衛門(後の土佐藩主山内一豊)と妻千代の物語。内助の功の妻千代が有名だが、一豊は無能に近いが、人間的な魅力はあったらしい。

『燃えよ剣』 司馬遼太郎 新潮文庫

歳さま、かっちょええ!ハァハァハァ…。新撰組の鬼の副長、土方歳三の物語である。一度幕府の味方になると決心したのだから、幕府が悪の弱になっても、最後まで戦い抜いた歳さまは男の中の男である。

『世に棲む日日』 司馬遼太郎  文春文庫

「おもしろき こともなき世を おもしろく 棲みなすものは 心なりけり」高杉晋作辞世の句 前半の主人公、知識狂の吉田松蔭にまず萌えた。サドの家庭教師に体罰をくらっても、知識を教えてくれる先生様だからと、吉田松蔭は教師を少しも恨まない。外国には自分…

『尻啖え孫市』 司馬遼太郎 講談社文庫

「俺のケツをなめろ!」 日本征服を企む悪の織田信長に敢然と立ち向かったテロリスト雑賀孫市の物語である。テロリストだが、陽気な女好きで、魅力的な人物である。

『項羽と劉邦』 司馬遼太郎  新潮文庫

司馬先生の御本は面白いことは知っていたが、横山光輝の漫画よりギャグは凄いし、人物の内面描写は深いし、歴史小説のファンは必読の書である。私はこれを読んで、横山版ではまったく印象に残っていなかった章邯のファンになりました。