2011-06-23から1日間の記事一覧

『世に棲む日日』 司馬遼太郎  文春文庫

「おもしろき こともなき世を おもしろく 棲みなすものは 心なりけり」高杉晋作辞世の句 前半の主人公、知識狂の吉田松蔭にまず萌えた。サドの家庭教師に体罰をくらっても、知識を教えてくれる先生様だからと、吉田松蔭は教師を少しも恨まない。外国には自分…

『三国志新聞』 三国志新聞編纂委員会 日本文芸社

新聞記事(写真は中国中央電視台製作のTVドラマから付与)形式で語る三国志。広告でギャグやってるのが面白い。楊修も写真入りで、「楊修とクイズ合戦を楽しむ曹操」の記事があります。この本での新しい視点は、麻薬王孔明である。南征は、麻薬生産地域(ラオ…

『尻啖え孫市』 司馬遼太郎 講談社文庫

「俺のケツをなめろ!」 日本征服を企む悪の織田信長に敢然と立ち向かったテロリスト雑賀孫市の物語である。テロリストだが、陽気な女好きで、魅力的な人物である。

『爆笑三國志』 イラスト唐沢なをき&皇なつき 光栄

光栄が出した三国志本で一番価値のあるのはこれである。三国志ネタのギャグ風解説本の最高傑作である。ギャグの面白さは唐沢なをきのイラストに負うところも多いかと思うが、人材コレクターの曹操とか、劉備オタクの魏延とか、定番の三国志ギャグの元本はこ…

『新釈三国志』 童門冬二 人物文庫

「小説 上杉鷹山」で有名になった日本史寄りの作者だから、三国志ものを書いても、三国志の人物を日本史の人物に喩えてしまうというアホ。判りやすさを目指しているのかもしれないが、牽強付会が過ぎて笑う。

『群雄三国志大軍師伝』 大河原龍二 学研

曹沖が14才で死なずに自勢力を築き、「曹沖・劉備連合軍」対「曹丕・孔明連合軍」という凄い戦いが展開されます。

『光海岸で待つ』 長谷川法世 双葉社

長谷川法世にSF漫画が有ったのは黒歴史として完全封印されているようですね。

『ありえざる都市』 デイヴィッド・ジンデル ハヤカワ

数学的超空間にある謎の都市に住む少年の成長物語。最終的には宇宙飛行士になってワケノワカラン空間でワケノワカラン戦いするのであるが、都市内でのマラソンレースが数学SFとしては物足りない。

『機動戦士ガンダムMS戦記』 近藤和久 講談社

これが理想的なガンダムワールドである。主人公はジオンの少年兵である。アニメと重複するキャラは黒い三連星とジーンのみで、味方にニュータイプなど一人もでてこないし、もちろん主人公のフレデリック・ブラウン(ええい、このネーミング欠損症!)もニュ…

『フランケンシュタイン支配』 ディーン・クーンツ ハヤカワ文庫NV

比喩やギャグだと思ってた事がマジだと明かされ驚愕! 敵も味方も良い意味で大暴走し、物語のワクワク感も大スケールアップ! 前作の何がアレだったのは、ミステリとしても巧いと思いました。