『機動戦士ガンダムMS戦記』 近藤和久 講談社
これが理想的なガンダムワールドである。
主人公はジオンの少年兵である。
味方にニュータイプなど一人もでてこないし、
もちろん主人公のフレデリック・ブラウン(ええい、このネーミング欠損症!)
もニュータイプなんかには成りまっせん。
ガンダムとも出くわし、あっけなく自分のザクを破壊されるシーンもあります。
ジャブローでは逃げたから助かったが、
ア・バオア・クーに参戦してしまったため、
殺された可哀想な少年が主人公である。
戦争に巻き込まれたら、普通の人は殺されるのが常識である。
絵が大友克洋調で凄いのである。
超能力を描かない分だけ、
ストーリーは大友克洋より高級である。
反戦反超能力という素晴らしい漫画である。
本書のベストセリフ
ハウンズマン「目の前の敵もこわいが、ほんとうにこわいのは
自分の中にある憎しみにかられて人を殺すことだ。
人の命は尊いものだ、たいせつにしなければならない。
ほんとうにたおさなければならない敵は、
自分の味方の中にいるのかもしれんな。
目先のことにとらわれるな、わかったか…
わかったらこの場は逃げろ」
- 作者: 近藤和久,富野由悠季
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1985/03
- メディア: コミック
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