『史記』　横山光輝 - オッド・リーダーの読感

第１話は史記ではなくて、漢書司馬遷伝を漫画化して、

史記の作者の司馬遷の紹介から入る構成が素晴らしい。

犯罪者としてチンチン斬られる刑罰を受けても、

父が遣り残した夢を具体化させる為に、史記の執筆に人生の全てをかけた

司馬遷に感動しない奴は、人間じゃあねぇ！
結果的に優れていたから、史記は正史第１号の名誉を担うことになったが、

司馬遷は父が集めた史料を無駄にする訳にはいかないと、

あくまでも、自費出版の形で史記を書いたのだ。

司馬遷の生きている時代に人気大爆発して、売れっ子作家になったとしても、

司馬遷にはもう、ファンの女の子とニャンニャンする為のチンポコはないというのに！

金や名誉の為に文筆作業員を目指す若者は、

己の夢が如何に情けないものであるか認識してほしい。

で、史記本体の漫画化も、見事に成功していると思う。

司馬遷の史記列伝を先に読んだが、

これを読んで、ますます、イメージが豊かになりました。

司馬遷の史記列伝はもはや、読む必要がない。

横山先生の史記だけで、充分である。