『ランダウの幻視星』 石原藤夫 徳間

これ読んではっきり判ったわ。石原さんの最高傑作はオロモルフ号ねやっぱし。

これ、はっきり言ってダサイのよね。

科学は先端ポイけど、安手のスペオペよ。光世紀パトロールじゃなくて、更生期パトロールと呼びたいぐらいだわ、情けない。

自閉症の船長を始め、てんかんの色情娘とか、どもりの軟弱青年とか、アナクロ志向のおいちゃんとか、暴力主義のムキムキマンとかが、体制側の権力を利用し、悪人をバッタバッタとやっつけるお話なのよね。

もう、ほとんどビョーキの世界よ!

で、この光世紀パトロールはね、短編のシリーズなのよね。

これには、「さいだん座41番星」「わし座のアルファ星」「光世紀船『星虹号』」「ランダウの幻視星」「ヴァン・ビーズブローク星」の五話が収録されています。

22世紀初頭が舞台だけど、星々の物理データだけがリアルで、政治経済の描写はなくて物足りないのよね。

社会面がちっともリアルじゃないので安っぽいイメージ受けちゃうの。

遺伝子遡及工学によって、過去の著名人のクローン人間が造れる世界だけど、

キャラに重みをよーつけんから、著名人のネームバリューで誤魔化しているように思っちゃう。

トロール船<オレーム2世号>のクルーは、

ヨハネス・ケプラー、ナポレオン、シューベルト等なのです。

もちろん、オリジナルとは同じ能力ではないけどね。

シューベルトは音痴のうえに運痴でギャグメーカーにされている。カワイソ。

女性の尻をなでながら作曲したというモーツァルトを苛めてほしかった。

女性の体をもて遊ぶ男は最低よ、「復活の日」のセリフみたく、マスでもかいてろと言いたくなるわ、プンプン!

いつもポケットにショパン(はぁと)