2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『キリスト教は邪教です!』 フリードリッヒ・ニーチェ 講談社+α新書

ユダヤ人は遺伝子学的にウソツキの体質だとか、暴言の嵐が目茶面白いニダ。超訳で暴走しまくり!ニーチェが「バカの壁」やセカチューを語るw西洋哲学はキリスト教に汚染されているので、高名な哲学者達もバッタバッタと斬ってます。同胞のカントやライプニッ…

『五つの標的』 山田正紀 光風社文庫

「地下鉄ゲーム」 「真夜中のビリヤード」 「四十キロの死線」 「ひびわれた海」 「熱病」の五編が収録されたミステリ冒険ノワール短編集。一個目の「地下鉄ゲーム」が細野不二彦の『東京探偵団』の「MOBIUS・EXPRESS」を彷彿させる傑作。細野版は無限の環が…

『超音速漂流』 ネルソン・デミル&トマス・ブロック 文春文庫

SFの名作「冷たい方程式」に匹敵する冷徹な悲劇性が素晴しい!物理法則に逆らう筋力を持たない赤ん坊や子供が最初に死んでいくのが素晴しい!本来なら救助する者が敵になるのも凄いサスペンス!

『闇の太守〈4 桃源の巻〉』 山田正紀 講談社ノベルス

主人公側の忍者チーム「御贄衆」が壊滅すると聞いていたが、最終巻なんだからそれもありとあまり気にしてなかったが、全七章のしょっぱな、第一章で全滅するという凄さ!「御贄衆」は主人公の部下のチームなので、唯一人生き残った主人公が反撃を開始するパ…

『闇の太守〈3 梟雄の巻〉』 山田正紀 講談社ノベルス

2巻までのキャラが複雑に絡み合い死闘を展開する中に、新たな第三勢力も現れて物語りはさらにヒートアップ!忍法合戦も山田風太郎に匹敵する面白さ。戦国大名は全て残忍な殺人鬼であるという歴史認識も素晴しい!

『バッド・チリ』 ジョー・R・ランズデール 角川文庫

ハップ&レナードシリーズ。のっけから大アクションが爆裂する。森で恐怖の野生動物に遭遇する二人。銃を乱射し、車で体当たりしてやっとの思いで倒した、その凶暴な野生動物は…、♪可愛い可愛い、コ、リ、ス あしたも遊ぼうね、ホッホ♪であるwそして二人に迫…

『闇の太守Ⅱ―御贄衆の巻』 山田正紀 講談社文庫

男女も生死も超越した超絶剣法と超絶忍法が火花を散らす傑作!佐々木小次郎の燕返し誕生には、忍法<夢幻泡影>破りがあったという、山田風太郎へのオマージュにもなってます。もちろん不死身の忍者出ますぜ!1巻の主人公の贄塔九郎はラストの30Pにしか出て…

『トップレス・バーの女』 ヒラリー・ウォー ケイブンシャ文庫

私立探偵サイモン・ケイシリーズ。警察小説の第一人者のヒラリー・ウォー と言えども、野蛮で破廉恥な事がお約束のハードボイルドでは、魅力が半減するかもと読むのを最後にとっておいたこのシリーズだが、 ハードボイルドの常道とパターン外しの匙加減が素…

『砂漠のテロリスト』 ボブ・ラングレー 創元推理文庫

ラスト100Pは素晴しいが、そこに至るまでがクソツマラン諜報小説。小説って言うか、出来の悪いハリウッド映画の台本のレベル。ラスト100Pのアクションや人間関係の描写が無ければ、ラングレーはポイ出来るのだが、見捨てるにはやはり惜しい作家ではある。前…

『闇の太守』 山田正紀 講談社文庫

「出雲人外宮」 「飛騨桃源郷」 「氷見痩面堂」 「甲州陽炎城」の四編で構成されたオムニバス。日本の戦国時代を舞台にしたヒロイックファンタジーだが、豊田有恒のヤマトタケルシリーズの四倍は面白い!敵はヤマタノオロチの斬られた首八本の瘴気から妖怪に…

『未来獣ヴァイブ』 山田正紀 ソノラマノベルス

20年間未完で放置していた怪獣SFが現実にシンクロし、あっと驚く完結?伝奇SFの要素もお値打ち。怪獣と真面目に戦って戦死(犬死だけど)する自衛隊員がいる一方で、守るべき日本人の民間人に発砲するゴロツキ自衛官もいるのが、さすが、反日作家の正紀…

『国語入試問題必勝法』 清水義範 講談社文庫

「猿蟹合戦とは何か」 「国語入試問題必勝法」 「時代食堂の特別料理」 「靄の中の終章」 「プガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮」 「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」 「人間の風景」の七編が収録された短編集。落ちの切れ味が悪い、ってゆうか、…

『緑は危険』 クリスチアナ・ブランド 早川ミステリ文庫

ナチスドイツに空爆されているロンドン。民間警防団として救助活動に勤しむ年老いた郵便配達夫は、崩落した家屋の下敷きになり、大腿部骨折で陸軍病院に担ぎ込まれた。負傷者が大量に運び込まれている為、足だけの怪我の彼の手術は翌日に持ち越されたが、命…

『雨の恐竜』 山田正紀 理論社

前代未聞!容疑者は恐竜!?吊り橋から転落した変態ロリコン教師(教師とはすべからずロリコンである)の死体が発見された。現場には恐竜の足跡が!教え子の中学生は恥ずかしい写真を抹殺する為に、叔父の刑事を通して捜査に介入する。彼女は就学前に恐竜と遭遇…

『僧正の積木唄』 山田正紀 文春文庫

ヴァン・ダインの「僧正殺人事件」の続編兼金田一耕助シリーズエピソード0!ヘミングウェイの殺し屋もコンチネンタル・オプもハメット自身も出るwもちろん、ファイロ・ヴァンスも出るが、金田一耕助との絡みは少ない。メインの探偵は金田一耕助の方です。第…

『そして粛清の扉を』 黒武洋 新潮文庫

高校教師が教え子のクソガキ30名を虐殺する痛快な小説。教室に立て篭もり、警察も相手にするが、ナイフ、拳銃、地雷も駆使して、警官も同僚教師も保護者もブチ殺します。「バトルロワイヤル」と比較される事が多い本書だが、殺す方の教師が主役であり、クソ…

『死の周辺』 ヒラリイ・ウォー 早川ポケミス

至高の古典にして究極の前衛のヒラリー・ウォー 作品。これはフェローズ署長シリーズだが、フェローズ署長は第三部にならないと登場しないという異色作。第一部は犯人視点、第二部が被害者視点である。今回は倒叙物というか、ノワールでんな。童貞の窃盗犯が…

『早春賦』 山田正紀 角川書店

時は1613年、舞台は甲州。大久保長安の反乱軍の残党が立て篭った、八王子城を落とせ!

『少年時代』 ロバート・R・マキャモン 文春文庫

ホラーというよりファンタジィというか、マジックリアリズム寄りの児童文学。1964年のアメリカの田舎町の一年が描かれます。

『待ちうける影』 ヒラリー・ウォー 創元推理文庫

殺人鬼から家族を守るよくあるサスペンスかと思いきや、出だしはリーガルミステリー。サイコさんは正常に戻ったのか?怯える善良な教師の被害妄想なのではないのか?サイコさん対パラノイアの戦いとして事件にしてスクープを狙うマスゴミの暗躍もあり、スト…

『恍惚病棟』 山田正紀 ハルキ文庫

前代未聞!ボケ老人探偵!?痴呆症老人が入院している精神病棟で連続殺人事件発生!入院患者であったが、ほぼ正常に回復した元刑事長谷川は看護婦と捜査を開始する。四年以内に老衰死しそうな老人達をわざわざ殺すのは何故か?妄想の中に生きていて現実世界に…

『バハマ・クライシス』 デズモンド・バグリィ 早川文庫NV

これはプロットもキャラ立ちも駄目。デズモンド・バグリィ は冒険小説の主人公に、銃の扱いに長けた軍人系を持ってこないのが長所かと思うが、本書の主人公はバハマのホテル王で、冒険小説というよりは、経営サスペンスw

『日曜日には鼠を殺せ』 山田正紀 祥伝社文庫

無駄な描写で水増ししないのが山田正紀 の長所だが、本作のたった160Pは短かすぎるよなw山田正紀 版「標的ナンバー10」というか「バトルランナー」というか「死のロングウォーク」というか「スティール・ポール・ラン」?逃げるのは政治犯、追うのはロボット…

『柳生大戦争』 荒山徹 講談社

タイトルは柳生一族が巻き込まれた朝鮮vs後金(清)の大戦争という意味である。最初の10Pと最後の10Pを朗読して聞かせて、同じ本だと看破出来る奴は一人もいないだろう。元寇で日本海に沈んだ朝鮮兵を弔う為に、命懸けで野蛮な敵国倭に渡ろうとする、朝鮮僧を…

『凶器の貴公子』 ボストン・テラン 文春文庫

凶器振り回す美青年のノワールかと思ったが違った。内省的なキャラ達がぶつぶつと独り言を言い、その場に居ない人間に対して議論する、地味な自分探しの物語。

『ナース』 山田正紀 ハルキ・ホラー文庫

ジャンボが山中に墜落!乗員乗客500名はゾンビと化した!男達の医師団、消防団、警官、自衛隊が逃げ出した中、七人の看護婦はゾンビに立ち向かう!天才正紀の傑作アクションホラー!!

『ダークライン』 ジョー・R・ランズデール 早川ミステリ文庫

池上冬樹はこれがランズ様の最高傑作と言っているが、私は『ボトムズ』 が最高傑作だと思う。純文学が好きな人には『ダークライン』の方が受けると思うが、『ダークライン』はミステリとしては切れ味が悪い。サスペンスアクションとしても『凍てついた七月』…

『チャイルド44』 トム・ロブ・スミス 新潮文庫

従順な愛らしい妻から脱皮してヒロイズムに酔う夫を突き放す、対等のパートナーになる妻との関係がいい!ジェンダー観も素晴しい大傑作!

『風水火那子の冒険』 山田正紀 光文社文庫

・「サマータイム」 ・「麺とスープと殺人と」 ・「ハブ」 ・「極東メリー」の四編が収録された中編集。基本的には安楽椅子探偵だが、爆弾椅子探偵となる「ハブ」と、メリーセレスト号の謎を解く「極東メリー」がデラ面白い。「麺とスープと殺人と」もユーモ…

『飛ぶ教室』 エーリッヒ・ケストナー 光文社古典新訳文庫

生きるのに役立つ名セリフ満載の本だが、小説としては書き込みが浅くてタルイよな。小学生の男子に読ませるなら有効だが、おっさんが今頃これを読んで感動していては恥ずかしいよな。「金持ちであることと有能であることは別問題」等の良識ある大人には当た…