『緑は危険』 クリスチアナ・ブランド 早川ミステリ文庫

ナチスドイツに空爆されているロンドン。

民間警防団として救助活動に勤しむ年老いた郵便配達夫は、

崩落した家屋の下敷きになり、

大腿部骨折で陸軍病院に担ぎ込まれた。

負傷者が大量に運び込まれている為、

足だけの怪我の彼の手術は翌日に持ち越されたが、

命の危険の無い手術なのに、彼は死んでしまう。

捜査に現れた刑事は、麻酔事故と判断して署に帰ろうとするが、

爆撃が酷くて病院に閉じ込められる。

そして、郵便配達夫を看護していた看護婦が無人の手術室で猟奇な死体となって発見される。

容疑者は医者と看護婦しかありえない。

命を救う使命の医療関係者が犯人?

犯人はサイコさんなのか?

医療の知識の無い探偵は、

医療事故に見せかけた殺人トリックを暴けるのか?
終盤のたたみかけるドンデン返しの連続は圧巻だが、

最初の50Pは退屈。

医療ミステリとして医療現場の書き方がリアルで良いのか?

戦時下の歴史小説として評価する人もいるかもしれない。

本格パズラーには間違いないが、

書き方がちょっとへただと思う。

医者と看護婦のロマンスは、

女性作家としての欠点が出てると思う。

素敵な殿方との出会いを求めて女性は看護婦になるんですってよw

性に飢えたアバズレ看護婦ばかりのこの病院に入院するぐらいなら、

ナチスに殺されることを私は選ぶ。

爆撃されてる中で出会いパーティなんかしてるんじゃねえよ!

軟弱さを撃て!

ジャーロ系のオールタイムベストテンに

けっこうクリスチアナ・ブランドが出てくるので、

気になっていて読んでみたが、

クリスチアナ・ブランドは屑認定します。

緑は危険 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-1)

緑は危険 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-1)