2011-07-26から1日間の記事一覧

『未来獣ヴァイブ』 山田正紀 ソノラマノベルス

20年間未完で放置していた怪獣SFが現実にシンクロし、あっと驚く完結?伝奇SFの要素もお値打ち。怪獣と真面目に戦って戦死(犬死だけど)する自衛隊員がいる一方で、守るべき日本人の民間人に発砲するゴロツキ自衛官もいるのが、さすが、反日作家の正紀…

『国語入試問題必勝法』 清水義範 講談社文庫

「猿蟹合戦とは何か」 「国語入試問題必勝法」 「時代食堂の特別料理」 「靄の中の終章」 「プガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮」 「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」 「人間の風景」の七編が収録された短編集。落ちの切れ味が悪い、ってゆうか、…

『緑は危険』 クリスチアナ・ブランド 早川ミステリ文庫

ナチスドイツに空爆されているロンドン。民間警防団として救助活動に勤しむ年老いた郵便配達夫は、崩落した家屋の下敷きになり、大腿部骨折で陸軍病院に担ぎ込まれた。負傷者が大量に運び込まれている為、足だけの怪我の彼の手術は翌日に持ち越されたが、命…

『雨の恐竜』 山田正紀 理論社

前代未聞!容疑者は恐竜!?吊り橋から転落した変態ロリコン教師(教師とはすべからずロリコンである)の死体が発見された。現場には恐竜の足跡が!教え子の中学生は恥ずかしい写真を抹殺する為に、叔父の刑事を通して捜査に介入する。彼女は就学前に恐竜と遭遇…

『僧正の積木唄』 山田正紀 文春文庫

ヴァン・ダインの「僧正殺人事件」の続編兼金田一耕助シリーズエピソード0!ヘミングウェイの殺し屋もコンチネンタル・オプもハメット自身も出るwもちろん、ファイロ・ヴァンスも出るが、金田一耕助との絡みは少ない。メインの探偵は金田一耕助の方です。第…

『そして粛清の扉を』 黒武洋 新潮文庫

高校教師が教え子のクソガキ30名を虐殺する痛快な小説。教室に立て篭もり、警察も相手にするが、ナイフ、拳銃、地雷も駆使して、警官も同僚教師も保護者もブチ殺します。「バトルロワイヤル」と比較される事が多い本書だが、殺す方の教師が主役であり、クソ…

『死の周辺』 ヒラリイ・ウォー 早川ポケミス

至高の古典にして究極の前衛のヒラリー・ウォー 作品。これはフェローズ署長シリーズだが、フェローズ署長は第三部にならないと登場しないという異色作。第一部は犯人視点、第二部が被害者視点である。今回は倒叙物というか、ノワールでんな。童貞の窃盗犯が…

『早春賦』 山田正紀 角川書店

時は1613年、舞台は甲州。大久保長安の反乱軍の残党が立て篭った、八王子城を落とせ!

『少年時代』 ロバート・R・マキャモン 文春文庫

ホラーというよりファンタジィというか、マジックリアリズム寄りの児童文学。1964年のアメリカの田舎町の一年が描かれます。

『待ちうける影』 ヒラリー・ウォー 創元推理文庫

殺人鬼から家族を守るよくあるサスペンスかと思いきや、出だしはリーガルミステリー。サイコさんは正常に戻ったのか?怯える善良な教師の被害妄想なのではないのか?サイコさん対パラノイアの戦いとして事件にしてスクープを狙うマスゴミの暗躍もあり、スト…

『恍惚病棟』 山田正紀 ハルキ文庫

前代未聞!ボケ老人探偵!?痴呆症老人が入院している精神病棟で連続殺人事件発生!入院患者であったが、ほぼ正常に回復した元刑事長谷川は看護婦と捜査を開始する。四年以内に老衰死しそうな老人達をわざわざ殺すのは何故か?妄想の中に生きていて現実世界に…