『恍惚病棟』 山田正紀 ハルキ文庫

前代未聞!ボケ老人探偵!?

痴呆症老人が入院している精神病棟で連続殺人事件発生!

入院患者であったが、ほぼ正常に回復した

元刑事長谷川は看護婦と捜査を開始する。

四年以内に老衰死しそうな老人達を

わざわざ殺すのは何故か?

妄想の中に生きていて現実世界に脅威を与えない

無害な老人達の筈だが?

老人達の主観の妄想世界と現実世界の捜査が錯綜する!
空間失見当識、時間失見当識〜人格崩壊の様々な妄想世界に

生きる老人達だが、彼等には死者と電話で話すという妄想は共通していた。

異なる妄想世界なのに、幻聴だけが全く同じ世界なんて有り得ない!

地獄の悪魔の陰謀か?

妄想世界が実在している現実空間の正体が暴かれるとき、

物語はSFでもホラーでもない驚異の結末を迎えるのか!?

探偵自身もキチ○イなのに大丈夫かいなw

さすが正紀!

変態ロリコン作家は若い女ばかり殺したがるが、

本書は老人連続殺人事件ですぞ!

幻想と現実が錯綜する小説って、

SFでしか書けないと思われがちだが、

社会派推理小説でも書けることを提示するとは、

天才正紀は良い仕事しますねぇ。

恍惚病棟 (ハルキ文庫)

恍惚病棟 (ハルキ文庫)