『国語入試問題必勝法』 清水義範 講談社文庫

「猿蟹合戦とは何か」
「国語入試問題必勝法」
「時代食堂の特別料理」
「靄の中の終章」
「プガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮」
「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」
「人間の風景」

の七編が収録された短編集。

落ちの切れ味が悪い、

ってゆうか、文体を物真似したパスティーシュで、

落ちらしい落ちが無い話が多すぎて脱力した。

筒井康隆 に比べると破壊力が少なすぎる。
ギャグパロディではなくてパスティーシュなので、

必ずしも笑えなくてもいいのかもしれんが、

笑いの要素が皆無の話もあり期待外れでした。

笑わせようと努力している作品も、

時事ネタも使っているので、

今となっては?の作品もある。

クスリとはするが、爆笑作品はありません。

毒の要素が少ない優しい笑いが好きな人向け。

信長もルノワールも長嶋も偉人として書いてるのは、

普通過ぎる視点で大人し過ぎるよな。

ぶっ飛んだ笑いを期待する人は読む必要はありません。

エーリッヒ・ケストナー の『飛ぶ教室』 の

パスティーシュぽい『飛ばされた教室』読んでから、

清水義範を読み続けるか否か判断したいと思います。

国語入試問題必勝法 (講談社文庫)

国語入試問題必勝法 (講談社文庫)