ジェイムズ・P・ホーガン
「揺籃の星」 に続くシリーズ第二部だが、 土星の衛星コロニーが舞台になるかと思いきや、破滅した地球に戻ってしまいます。原始時代に逆戻りした地球で、クロポトキンの社会主義を発展させた、貨幣経済システムを持たないクロニア理想社会を築こうとするが…
ハードSFというよりユーモアSFだが、 それ故ホーガン作品としては一番読み易いかもしれない。中篇と言ってもいい薄い一冊ですしな。
遂にホーガンが禁断のトンデモ科学をネタにしてしまった! 本書は既にトンデモ科学として否定されているヴェリコフスキーの「衝突する宇宙」ネタである。 金星は3500年前に木星から分離して誕生したというアレである。 SFは自己矛盾さえなければ、現実世界に…
THRICE UPON A TIME 無理すれば「夏への扉」と「マホメットを殺した男たち」と「タイムトンネル」と「復活の日」と「さよならジュピター」を足して5で割ったものが本書であると言えるかも知れない。さすがホーガン、時間論のみの時間SFではないのである。時…
これはホーガン本人ではなくて、 ホーガンの弟が書いた単なるスパイアクションである。 SF文庫に入ってますが、 SFではありません。 ローダンの第三課や第五列ものにも劣る愚作である。 SF作家の書いたSFでないスパイアクションものと言うと、 日本…
世界でただ一つの本物の異世界ファンタジーである。 異世界だと言ったところで、 この作品に比較すれば所詮地球の過去か未来でしょ。 あるいは別の惑星でしょ。 もしくはコンピュータ内の仮想空間でしょ。 となる。 物理定数を少し変えただけのハードSFの…
これはホーガンの弟ではなくてホーガン本人が書いたと思われる。仮想空間を作る為の知覚を騙す技術の作り方が、現代科学に基づいていて勉強になります。五感の内、もっとも再現するのが難しいのは臭覚だとか、雑学のネタとして参考になります。
素晴しいSF作家J・P・ホーガンであるが、完璧すぎて理想主義の綺麗事とやっかむアホどもの為に、悪の帝国ソ連が世界征服をしようとする未来社会を描いてしまって、平和の使者ゴルビー登場後の今では大いなるギャグになってしまった。
70年代SFが生んだ最高傑作だ!!!!ハードSFというと小生はオロモルフ号シリーズを思い出してしまい、わけのわからん図表やら数式がでてくるものという強迫観念が発生し、余程感動的でないと読む気がおきない。評判になったニーヴンもプロテクターで…
21世紀、初めて土星の衛星タイタンの雲の下に観測機を降下させた人類は、信じられないものを発見した。ロボット知性体文明社会が存在していたのである。かくして核融合プラズマロケット<オリオン>は50名の科学者を乗せて、タイタンめざして旅だった。…
これはホーガンの弟ではなくてホーガン本人が書いたと思われる。最新のロボット工学と人工生命理論(と言っても15年以上は前か?)に基づいているので、ハードSFとしては及第点の作品である。「断絶への航海」での恒星移民アイデアを膨らませた形で百万年…
西暦2020年、人類初の恒星間無人移民(!)船<観音>号は、太陽系を離れ、遥か銀河の奥深くへと、移住可能な惑星を探す旅に出た。そして、第三次世界大戦後の2040年、<観音>号から通信が入った。人間が生存可能な惑星を発見したので、人間を創造…
ナチスが勝利した未来から過去へ歴史改変部隊が送られるという話だが、プロテウス部隊がソ連軍と一緒にベルリンに突入しヒトラーをぶち殺すシーンを期待してはいけない。望月三起也の短編漫画のヒトラーは実は連合軍コマンドに殺されたのだ!というやつより…
これはホーガン本人ではなくて、ホーガンの弟が書いた単なるスパイSFアクションである。一応SFといってよいと思うが、マイクロマシンや仮想空間技術は、スパイアクションの為のガジェットでしかない。「内なる宇宙」にもミクロ世界での物理特性の変化の…
信じられないぐらい凄くて面白い素晴らしい作品。本書は、直径1.5マイル密閉型スペースコロニー≪ヤヌス≫において戦われた、コンピュータ【スパルタクス】対人類の、命を賭けたシミュレーションウォーゲームを描いたお話である。 ストーリー、イメージ、語…
星を継ぐもの (創元SF文庫)作者: ジェイムズ・P・ホーガン,池央耿出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1980/05/23メディア: 文庫購入: 207人 クリック: 2,160回この商品を含むブログ (481件) を見るINHERIT THE STARS J・P・ホーガンのもっとも著名な「星…