2011-06-17から1日間の記事一覧

『クラスターサーガ』 ピアズ・アンソニイ 浅羽莢子訳 ハヤカワ

論理数学ハードファンタシー「ザンス」シリーズで人気大爆発したアンソニイの大宇宙活劇SF三部作である。 精神だけを銀河間虚空を越えて飛ばすことが出来るエージェントの、銀河とアンドロメダとそして第三の銀河との星間戦争の物語である。

『虚空の遺産』 エドモンド・ハミルトン 安田 均 訳 ハヤカワ

ハミルトンの最高傑作である。この作品を読めばキャプテンフューチャーシリーズはスペオペのパロディだということが、否応なしに理解出来るであろう。こんな素晴らしい作品を書けるハミルトンが、フューチャーみたいな話をマジに書くわけないのである。

『コンピュータ・コネクション』 A・ベスター 野口 幸夫 訳 サンリオ

××世紀、人類は世界中にコンピュータネットワークを張り巡らし幸福に生きていた。そして実は、ナザレのイエスやなんやかんやの不死人のグループも生きていたのです。グループのスカウトマン、ギグは、天才コンピュータ技師ゲス博士に、不死の能力があると判…

『時間衝突』 バリントン・J・ベイリー 創元

我々の時間と逆行する時間(彼らにとっては未来に流れる正常な時間)が正面衝突するという究極のヨタSF。

『終局のエニグマ』 ジェイムズ・P・ホーガン 創元

素晴しいSF作家J・P・ホーガンであるが、完璧すぎて理想主義の綺麗事とやっかむアホどもの為に、悪の帝国ソ連が世界征服をしようとする未来社会を描いてしまって、平和の使者ゴルビー登場後の今では大いなるギャグになってしまった。

『真珠の砦』 マイクル・ムアコック 井辻朱美訳 ハヤカワ

第二期エターナル・チャンピオンシリーズの開幕を暗示するぶっとんだエピローグがあるから、ムアコックに期待するものがある人は、読んだ方がいいかもね。

『代数に惹かれた数学者たち』 ジョン・ダービーシャー 日経BP社

本書のベストセリフ「ベルンハルト・リーマンは史上最も想像力に溢れた数学者」リーマンの天才性が理解出来る良書。関数と位相幾何学を結びつけたリーマンの功績が無ければテンソル解析学も無く、アインシュタインも一般相対性理論を完成させることは出来な…