『プロテウス・オペレーション』 ジェイムズ・P・ホーガン  ハヤカワ

ナチスが勝利した未来から過去へ歴史改変部隊が送られるという話だが、

プロテウス部隊がソ連軍と一緒にベルリンに突入し

ヒトラーをぶち殺すシーンを期待してはいけない。

望月三起也の短編漫画のヒトラーは実は連合軍コマンドに殺されたのだ!

というやつより感動しないつまんない話である。
ネタ切れのホーガンの苦しい一作である。

同じ頃にムアコックの「剣のなかの竜」がでていたが、

実はヒトラーはこっちの作品でコケにされたりする。

ヒトラーが行った降霊実験にエレコーゼが召喚されてしまうのだ。

ホーガンの低レベル化が始まったターニング・ポイント作品である。

過去の世界でアイザック・アシモフが出てくるが、

ただ出てくるだけで、メインストーリーには関係しません。

ヒトラーは無理でもせめてハインラインでも登場させておちょくってほしかった。

プロテウス・オペレーション (ハヤカワ文庫SF)

プロテウス・オペレーション (ハヤカワ文庫SF)