2011-06-20から1日間の記事一覧

『アインシュタイン交点』 サミュエル・R・ディレイニー ハヤカワ

ディレイニー版「フィネガンズ・ウェイク」である。 神話譚、オルフェウスもの。 タイトルの正式な意味は、 アインシュタイン曲線とゲーデル曲線の交点である。

『悪夢の並行世界』 マイクル・P・キュービー=マクダウエル 山高 昭 訳 ハヤカワ

並行世界テーマの「終局のエニグマ」である。 もちろん「発狂した宇宙」にはなりません。

『アルタイルから来たイルカ』 マーガレット・セント・クレア 矢野徹 訳 ハヤカワ

女流作家で、しかも矢野徹訳なら、 きっと泣ける話に違いないと思って買った。 泣けましたね。あまりにもばかばかしくて、 涙がチョチョぎれましたね。

『アンドロメダ突破 アンドロメダ2』 F・ホイル&J・エリオット 伊藤哲 訳 ハヤカワ

迷宮のアンドローラを探せ! イギリス全軍は行動を開始した。 だが軍は、アンドロメダからの通信情報によって建造された超コンピュータを破壊して逃亡した科学者の恥、 ジョン・フレミングを見つけたにすぎなかった。 アンドローラは島の迷宮の中で湖に落ち…

『インフィニティ・リミテッド』 J・P・ホーガン 内田 昌之 訳 創元

これはホーガン本人ではなくて、 ホーガンの弟が書いた単なるスパイアクションである。 SF文庫に入ってますが、 SFではありません。 ローダンの第三課や第五列ものにも劣る愚作である。 SF作家の書いたSFでないスパイアクションものと言うと、 日本…

『ヴァレンタイン卿の城』 ロバート・シルヴァーバーグ 佐藤高子 訳 ハヤカワ

シルヴァーバーグが書いたとは信じられない、 ザンスの水準も越えている、 絶妙のストーリー展開の、 うーん、巧いなぁ・・・ と唸りながら読んでしまう、 シルヴァーバーグの唯一の大傑作である。

『失われた遺産』 R・A・ハインライン ハヤカワ

未来史シリーズ以外の中短編集である。 全体に現代を舞台としたファンタジー系の作品が多く、 主人公も小市民的な人物が多い。

『内なる宇宙』 J・P・ホーガン 池央耿 訳 創元

世界でただ一つの本物の異世界ファンタジーである。 異世界だと言ったところで、 この作品に比較すれば所詮地球の過去か未来でしょ。 あるいは別の惑星でしょ。 もしくはコンピュータ内の仮想空間でしょ。 となる。 物理定数を少し変えただけのハードSFの…

『永遠のチャンピオン エレコーゼ1』 マイクル・ムアコック 井辻朱美 訳 ハヤカワ

本書はヒロイック・ファンタジーの形を借りた純粋SF (あー古臭い言い方やね!)です。 人類とは何者か?どこから来て、どこへ行くのか? 地球の文明を、宇宙の秩序を、継ぐのは誰か?という話です。 リン・カーターがエンターティンメントにしては暗すぎ…

『栄光の道』 R・A・ハインライン 矢野徹 訳 ハヤカワ

はっきり言ってしまえば、 ハインラインの作品でSFと言えるのは「夏への扉」だけであろう。 軍隊が存在するのが当然なアメリカに生まれた、 如何にもヤンキーヤンキーした作家の、 アメリカ的なSFもどきが、 アメリカでメジャーに成れたのは当たり前だ。…

『エンダーのゲーム』 オースン・スコット・カード  野口幸夫 訳 ハヤカワ

異星人と終りなき宇宙戦争を戦っている人類は、 この戦争を終らせる者として、 その名もエンダー少年に究極の司令官養成プログラムを実行させた。 常に不利な状況を与えられるが、 エンダーは天才的才能を顕しシミュレーションウォーゲームに勝利し続ける。 …

『黄金のドラゴン』 P・アンソニイ&R・マーグロフ 白石朗訳 現代教養文庫

女王様とお呼び!女神様とお呼び!オスカル様とお呼び! 愛〜それは〜甘く〜、愛〜それは〜せつなく〜、 と、男装の麗人の妹を引き連れて、少年は黄金のドラゴンを探す旅に出る。 並行世界の地球だが、現実世界の地球人とのハーフである少年は、 父が持ち込…