マイケル・ムアコック
ジェンダーファンタシィの傑作。男社会、男文化をけだものの作りしものと評する傑作。①巻から150年後で主人公は①の子孫だが、250P過ぎから①のキャラも再登場します。ファンタジィ世界に突入するのが300P過ぎてからで、展開は遅いが、前半も歴史小説として…
”永遠の戦士フォン・ベック”シリーズ第①巻本書のベストセリフ「貧しい世界ですから、悪しき世界、堕落に向かって衰えゆく世界ですから。犠牲も払わず愛を求める世界です。欲望を即座に充足させることを求める世界ですよ、幼児のように、獣のようにね。そして…
本書はヒロイック・ファンタジーの形を借りた純粋SF (あー古臭い言い方やね!)です。 人類とは何者か?どこから来て、どこへ行くのか? 地球の文明を、宇宙の秩序を、継ぐのは誰か?という話です。 リン・カーターがエンターティンメントにしては暗すぎ…
本書は−−−気違い男、予言者のカール・グロガウアー、時間旅行者であり、ノイローゼにかかったなり損ないの精神病医であり、意味を探し求める人、マゾヒスト、死への願望と救世主コンプレックスを持つ人間であり、時代遅れの人物の二十世紀とその二千年前での…
卑怯で疑い深く気の小さい、ヒロイックファンタジー最強のヒーロー、エレコーゼの新たな試練は、並行世界に転移され、ウルリック・スカーソルの名で、自分と敵を探索する事だった。平和な地球に帰る事はできるのか?
「ブラス城年代記」に共通する思想を具現化した素晴らしい作品。現実逃避の手段としてSFを読んでる奴は読まない方がいい。
第二期エターナル・チャンピオンシリーズの開幕を暗示するぶっとんだエピローグがあるから、ムアコックに期待するものがある人は、読んだ方がいいかもね。
69年度の作品で、翻訳は96年です。作者が若すぎて、ご都合主義の場面には笑ってしまうが、キャラとメカがやや魅力的である。ラストシーンの主人公の選択はちょっと感動した。
このシリーズはヒロイックファンタジーのふざけた常識に挑戦した素晴らしいSFである。