『アンドロメダ突破 アンドロメダ2』 F・ホイル&J・エリオット 伊藤哲 訳 ハヤカワ

迷宮のアンドローラを探せ!
イギリス全軍は行動を開始した。
だが軍は、アンドロメダからの通信情報によって建造された超コンピュータを破壊して逃亡した科学者の恥、
ジョン・フレミングを見つけたにすぎなかった。
アンドローラは島の迷宮の中で湖に落ちて死んだよ。
レミングが嘘を言ってないのなら、死体でも回収せねば!
だが死体は発見出来なかった。
超コンピュータに創られた人造人間といえども、人間と同じ肉体だった筈だ。水の中に落ちて浮かんでこなかったのなら、
中のどこかで死体となって引っ掛かっている筈だ。
まさか気持ち悪くて恥ずかしい超能力者だったのか?
軍の包囲網をどうやって突破したのだ?
アンドロメダのA、アンドロメダのアンドローラは?
そして世界各地で異常気象が発生し始めた。
神の怒りの発現か?
アンドロメダの超コンピュータがあったのなら神を殺す計算だってできように!
だが心配はいりません。
確かに左のコンピュータは使い物にならなくなりましたが、
コンピュータは元々右ききだったのです!
不死鳥のように甦った超コンピュータを駆使し、
人類対自然の壮絶な戦いが開始される。
祈ったって世界は救えん。
コンピュータの計算があれば出来ない事はないのだよ!!
科学者作家ホイルのコンピュータ万歳小説だから良いのだ。
しかし、結末がきわどい。
主人公が、科学と女を同等に扱うわけの判らん奴で、
科学を捨てて女に走った可能性があるのだよ。
女を手に入れたのは間違いないが、
コンピュータが救われたのかは読者の判断に任されているのだ。
はたしてラストで間に合ったのか?
ええいすっきりしないぜ。

アンドロメダ突破 (ハヤカワ文庫SF)

アンドロメダ突破 (ハヤカワ文庫SF)