山田正紀

『アフロディーテ』 山田正紀 講談社文庫

正紀お得意の青春冒険SF。舞台は理想の海上都市国家アフロディーテだっ!ユートピアなど有り得ないと、わざとアフロディーテにスラムを建設する建国の父の理念が完璧。

『まだ、名もない悪夢。』 山田正紀 徳間書店

ホラー・サスペンス系のヒッチコック劇場へのオマージュ短編集。SFホラーも一編入っていてお値打ち。何もかも明確になってはホラーの神秘性が薄れるので曖昧な結末の短編が多い。奇妙な味系のホラーが好きな人はどうぞ。スプラッタ系ではありません。

『魔術師』 山田正紀 徳間書店

『神獣聖戦』のスピンオフ作品。人間キャラは重複しないが、新人類Dは出て来ます。Dは神狩りの為人間の戦士四人を招集!四人は悪夢のような虚世界背面世界をクエストし、神狩りに挑む!

『第四の敵』 山田正紀 双葉文庫

2億円以上の価値があるフランツ・カフカの未発表原稿を探せ!という冒険小説。

『ゐのした時空大サーカス』 山田正紀 中央公論社

諏訪哲史が書きそうな純文学と思わせて3億年のタイムスケールを持つSFになったと思わせて実は…。

『ふしぎの国の犯罪者たち』 山田正紀 扶桑社文庫

「襲撃」 「誘拐」 「博打」 「逆転」 「閃光」 「マリーセレスト・2」 「剥製の島」 エンタメの神、正紀の天才技が爆裂した二重三重にトリッキーなコンゲーム小説傑作集。

『天保からくり船』 山田正紀 光風社出版

これはネタバレ厳禁と思うのが普通の書評ブロガーだが、マサキング様との協議の結果ネタバレ記事に修正しますた。天保時代の浪人を主人公にした時代小説と思わせてラストでSFになる。R・A・ハインライン の「宇宙の孤児」+西條奈加 の『金春屋ゴメス』 /2*…

『渋谷一夜物語』 山田正紀 集英社文庫

ミステリ・ホラー・ユーモア・SFとバラエティ豊かな短編集。自分を酷評した文芸評論家殺害計画の途中に渋谷のチーマーに襲われた正紀が、チーマーにボコボコにされるのを防ぐため面白い話をするという構成。

『愛しても、獣』 山田正紀 双葉社

本書のベストセリフ「女たちは解放されなければならない。しかし、解放されるのは女だけでいいのか。いや、女たちだけの解放がありうるのか。じつは男たち自身も、男社会の過酷な競争原理のなかで、圧迫され、窒息しかかっているのではないか?」 天才正紀の…

『電脳少女アイドロイド・ユイ』 山田正紀 光風ノベルス

アンドロイドではなくてアイドロイドざんす。スーパーアイドルになる為に17歳の美少女が強化サイボーグになり麻薬密売組織と戦う話。と思わせて…。

『ヨハネの剣』 山田正紀 講談社文庫

「ヨハネの剣」 「マッカーサーを射った男」 「雪のなかのふたり」 「伊豆の捕虜」 「闇より来たりて」 「アナクロニズム」 「ブロンコ」 「コルクの部屋からなぜ逃げる」 「優しい町」 『ヘロデの夜』 の原口一族の物語のアーキタイプが入っていたとは!意…

『おとり捜査官 5 味覚』 山田正紀 朝日文庫

おとり捜査官が誕生した本当の驚愕の理由が明らかになる!正紀 のあの日本人論も語られる。「生まれながらの被害者」とは誰なのか…。本当の敵は誰なのか…。

『妖虫戦線〈4〉分岐点』 山田正紀 中央公論社C・NOVELS

ジャンボジェット機に匹敵する巨大蜘蛛も登場!お尻にキュウリ突っ込んで首吊ってゾンビになった男とか、鼻糞を穿る神とか、ぶっとんだキャラが次から次へと現れて、未完かよ!w。

『妖虫戦線〈3〉ヘル・パラダイス』 山田正紀 中央公論社C・NOVELS

敵か味方か!?謎の妖虫カゲロウ現る!!デリヴィルスは略すとデヴルになるが、死んだ愛した少女がカゲロウの奇跡で甦り、主人公(の一人)はカゲロウはエンジェルかもと期待する。神も欧米先進諸国も日本の滅亡を是とするなか、日本人に味方するスーパーナチュ…

『妖虫戦線〈2〉妖虫、めざめる』 山田正紀 中央公論社C・NOVELS

電脳世界で金融取引を進化圧として誕生した電子妖虫の、現実世界への侵略はエスカレート!全長2mクラスに加え、全長7mクラスも実体化!しかもこいつはイモムシ、幼虫である。成虫になるとどれだけ巨大化するのか?荒山徹 のモスラ>とクーンツ のゴジラ>でも…

『創造士・俎凄一郎 第1部 ゴースト』 山田正紀 講談社ノベルス

幽霊の語りで始まるのでホラーでしか有得ないと思うと、SFかと思わせ、ラストは見事な本格ミステリ解決と思わせて?語り手の探偵も犯人も被害者も消滅?ジャンルの壁も消滅する映像化不可能な天才正紀ワールドに呆然とせよ!主人公の挫折と再生の物語など…

『妖虫戦線〈1〉バビロン・プロジェクト』 山田正紀 中央公論社C・NOVEL

超絶の経済ホラーファンタジーSF。デリヴァティブ(金融派生商品)の舞台となる仮想空間を飛び交う電子マネーを人類の共通言語と解釈した神は、バベルの塔をバラルしたように、デリヴァティブをウィルス化し、人類への粛清を開始した!コンピュータモニターか…

『おとり捜査官 4 嗅覚』 山田正紀 朝日文庫

リカちゃん人形連続殺人事件w。犯人がリカちゃん人形を偏愛しているサイコパスなので、事件の真相は誰にも推理出来まい。

『篠婆 骨の街の殺人』 山田正紀 講談社ノベルス

探偵チームにテレポーターとサイコファイヤーがいる謎が解決してない。正紀はトラベルミステリだと主張しているが、伝奇SFの可能性も残っている。

『魔空の迷宮』 山田正紀 中公文庫

異常な事をしたヒトラーは実は正常人だったという謎をメインにした方が良かったと思う。

『SAKURA―六方面喪失課』 山田正紀 徳間ノベルズ

正紀版「ワイルド7」 。ではメンバーの特技を紹介しよう。1アニメ 2ブルセラ 3セミ取り 4パチンコ 5電話無視 6足蹴 7無銭飲食(ちょっと違うw)。自転車泥棒やパンティ泥棒を追いかけると、何故か迷宮入りの殺人事件が解決していく話と思わせて、ラストは綾瀬…

『孔雀王』 山田正紀

遺伝子融合怪物(鉱物生物まで有り)が跋扈する32世紀の未来に時間移動したタフガイの物語。

『氷雨』 山田正紀 ハルキ文庫

ただのサスペンスと言いながらちゃんとミステリしてる正紀は偉い!刑事課も交通課も生活安全課も警務課も腐敗している所轄署の陰謀に立ち向かう男が主人公。ホームレスややくざを味方にする過程が素晴しい!

『マヂック・オペラ --二・二六殺人事件』 山田正紀 早川

探偵役(小林少年役)は築地警察署で小林多喜二を拷問して殺した特高刑事!?江戸川乱歩と面会した事もある本物の怪人二十面相は、日本の黒幕に操られ暗躍する。黙忌一郎(明智小五郎)は芸者殺人事件を解決する事が、日本を救う事になると小林少年に捜査させる…

『オフェーリアの物語』 山田正紀 理論社

異世界ファンタジーミステリ時代小説という凄い話。現実世界は明治時代だが、タイムトラベルして江戸時代の殺人事件も人形探偵(!)が解決します。

『おとり捜査官 3 聴覚』 山田正紀 朝日文庫

シリーズのど真ん中で「カーテン」ネタ炸裂!ここでやったら最終巻をどうするのか!?超絶の新展開!!小ネタの物理トリックも現代的な魅力的なネタ満載!世界最小の密室殺人事件のネタはこれを超える作品は現れないだろうな。

『おとり捜査官2 視覚』 山田正紀 朝日文庫

ネタばれせずにどう面白さを伝えるか悩むな。一気読みは間違いないが、最後まで引っ張った犯人の動機の謎が、○○では、絶対当てる事は不可能だな。予測不可能な本格推理としては成功しているが、ちょっとアンフェアというか、その手使ったら何でも説明出来る…

『ミステリ・オペラ』 山田正紀 早川文庫JA

戦場で死者が甦る!ホラーとしか思えない不思議な事件を語るのは、平行世界を移動する超能力者!?SFホラーにするしかないと思われるが、見事に本格ミステリとして結末付けます。この長さだと無駄な描写や薀蓄があるものだが、無駄は無く、全てが計算されつ…

『イノセンス』 山田正紀 徳間デュアル文庫

アニオタに媚びたライノベ文体ではなくて、普通のハードボイルド文体で、アニメ映画「イノセンス」の前日譚を自由にでっち上げた佳作。犬好きには評価が高くなるかもしれない。犬SFとして高評価するべきかもしれない。

『夢の中へ』 山田正紀 出版芸術社

直木賞候補になった「少女と武者人形」を含む文学寄りの奇妙な味の短編集。ユーモアものもあるが、全体的にはホラー寄りか?