2011-07-30から1日間の記事一覧

『おとり捜査官2 視覚』 山田正紀 朝日文庫

ネタばれせずにどう面白さを伝えるか悩むな。一気読みは間違いないが、最後まで引っ張った犯人の動機の謎が、○○では、絶対当てる事は不可能だな。予測不可能な本格推理としては成功しているが、ちょっとアンフェアというか、その手使ったら何でも説明出来る…

『死が招く』 ポール・アルテ 早川ポケミス

ツイスト博士シリーズ2作目。1作目には劣るが、サクサク読めます。謎の一部に偶然の要素が入ったのは残念。ミステリに出てくる動物は、猫と犬が双璧で、猿とか蛇とか烏とか海豚が出てくるのもあるが、本書は珍しい鴨ミステリでもあるw鴨フェチの人は必読w…

『ミステリ・オペラ』 山田正紀 早川文庫JA

戦場で死者が甦る!ホラーとしか思えない不思議な事件を語るのは、平行世界を移動する超能力者!?SFホラーにするしかないと思われるが、見事に本格ミステリとして結末付けます。この長さだと無駄な描写や薀蓄があるものだが、無駄は無く、全てが計算されつ…

『煙で描いた肖像画』  ビル・S・バリンジャー 創元推理文庫

題名どうりの物理トリック(J・G・バラードの「コーラルDの雲の彫刻師」のような)が出るかと思ったが違ったw。題名は比喩表現です。というわけで、本格推理ではなくて、サスペンス寄りの文学である。

『黒猫の三角』 森博嗣 講談社文庫

Vシリーズ一作目だが、シリーズ開幕では不可能なネタをやってしまった大傑作。あっと驚く真犯人の後に、シリーズを続ける為の大ドンデン返しが待ち構えています。SMシリーズは二作目を読む気が出なかったが、これの二作目を読めずにやめられる人はいない…

『麻薬密売人殺し』 ヒラリー・ウォー ケイブンシャ文庫

女率高杉!

『戦争と天皇と三島由紀夫』 半藤一利&松本健一 他 朝日文庫

本書のベストセリフ三島由紀夫「ぼくは、むしろ天皇個人に対して反感を持っているんです。本当は宮中で天皇を殺したい」半藤一利 &保阪正康「昭和の戦争と天皇」 松本健一 &保阪正康「二・二六事件と三島由紀夫」 原武史&保阪正康「昭和天皇と宮中祭祀」 冨…

『イノセンス』 山田正紀 徳間デュアル文庫

アニオタに媚びたライノベ文体ではなくて、普通のハードボイルド文体で、アニメ映画「イノセンス」の前日譚を自由にでっち上げた佳作。犬好きには評価が高くなるかもしれない。犬SFとして高評価するべきかもしれない。

『天狼星Ⅱ』 栗本薫  講談社文庫

伊集院大介シリーズ8作目。怪盗シリウスが美少年を狙って日本に帰って来た!我らの伊集院大介様は、梨園の美少年のボディガードとして雇われる。この世の者とは思えぬ美少年に、朴念仁の大介様も狂った?

『夢の中へ』 山田正紀 出版芸術社

直木賞候補になった「少女と武者人形」を含む文学寄りの奇妙な味の短編集。ユーモアものもあるが、全体的にはホラー寄りか?