2011-07-22から1日間の記事一覧
ダビンチコードのベストセラーに乗っかって企画された本であることが丸判りだが、巻末の参考文献の数は百を越え、有名な美術ネタは網羅されているお値打ちな本だとは言えるだろう。雑学本とは思えない鋭い分析には、ちゃんと高階秀爾 大先生の説だと文中にも…
本書のベストセリフ(ベストギャグ)George W. Bush "Neither in French nor in English nor in Mexican."ジョージ・W・ブッシュ「フランス語でも、英語でも、メキシコ語でも」 何がおかしいのか判らない人は、スペイン船に乗せてフランシス・ドレイクに退治し…
おんなじような面子集めてはおんなじようなことばかりネタにしている半藤ファミリーだが、例によってネタ被りは多いが、本書は、ネタの薀蓄合戦に留まらず、新しい史観を提供しようとしている志の高さがある。あの戦争をネタにすると自虐史観か自慢史観に囚…
自意識を持ったコンピュータが、人間になろうとする話。男性としてのジェンダーを持つ自我なので、自分を創った博士の妻を拉致監禁して、自分の子供を受胎させようとする話。ロバート・J・ソウヤー の「ゴールデン・フリース」 同様、語り手が犯人のコンピ…
山田正紀 の難解な作品のベスト5だと言われるが、ラストで結末を読者に委ねる放り投げタイプなので、真相が明示されないので悩むが、命題の真偽が決定不可能というだけで、命題自体はエレガントな良い文で表記されているので、判り易い。天才山田正紀 は天才…
パトロンたちと芸術家たちの様々なエピソードを羅列しただけの本ではない。社会史(文学家の話題もあります)学的に、美術の歴史に則って語られる芸術論である。世界一有名な芸術ネタの本は、ヴァザーリの「芸術家列伝」だと思うが、我らの高階秀爾 大先生は、…
やべっ!競馬ミステリの本家、ディック・フランシス の『興奮』 の4倍面白い!小説は工夫を凝らしたプロットと、キャラ立ちが要だと再認識しました。センチュリ・オークスに200万ドル以上の金が集まる土曜日に向けて、強盗団、詐欺師、放火魔、競馬必勝法を…
ゆり剣ではなくて、びゃくごう剣。でも、ゆりのタチ役のお姉さまも、美少年に狂うホモも出てくるから安心しろwセクースシーンは正常性欲の絡みしかないが…。『柳生薔薇剣』 でイイトコが無かった柳生十兵衛が大活躍!『柳生薔薇剣』 より断然コッチの方が面…
本書は警察小説推理小説の教科書というべきお手本である。実はウォーの他の作品と被っているネタがあるのだが、そうするしかないネタ、何度繰り返して強調しても欠点とならない、素晴しい犯人像が描かれています。
福本伸行 の『カイジ』の鉄骨渡り時の悟りと同じような感動的な孤独への考察がナイス!が、自分だけが特別に幸福でなければならないと思い込む「オレ様化する子どもたち」 世代には通用しないかw苦しんでいるのは自分だけではないという境地は現代ではムリポ…