2011-07-20から1日間の記事一覧

『カオスコープ』 山田正紀 創元クライム・クラブ

殺人事件を交通事故や労災事故に偽装する奴は多いだろうが、本書は交通事故を殺人事件に偽装する珍しい犯人が出て来ます。一人称と三人称が交互に語られる構成だが、一人称のぼくは記憶喪失で、自分が犯人であるという嫌疑を晴らしたくて、探偵することにな…

『柳生薔薇剣』  荒山徹  朝日新聞社

バラ剣ではなくて、ソウビ剣。 曹美と覚えよう。曹植さまは美しい貴公子、チィーちゃん、チィーちゃん、ハァハァハァ…。マジで曹植さまの話題も語られます。男同士のキスシーンはあるが、薔薇でもジュネでもサムソンでもなくて、アドンって感じ?柳生十兵衛…

『悪魔は夜はばたく』 ディーン・R・クーンツ  平井イサク 訳 創元推理文庫

超能力者や自称悪魔(しかも吸血鬼)が出て来るが、SFホラーというより、ミステリホラー。超能力者のヒロインをサポートする兄と夫の仲が悪く、クーンツ作品で正義側が一枚岩ではないとは珍しいなと思ったら、正義側の兄と夫のどちらかが、実は悪魔の連続殺人…

『カタブツ』 沢村凛 講談社文庫

地味で真面目な人物達を主人公にした、キャラ造形の常識を覆す天才的な短編集。劇画村塾の小池先生も裸足で逃げ出すだろうw道徳の教科書として国連予算で67億印刷して全世界に配布すべき傑作。

『善良な男』 ディーン・クーンツ 早川文庫NV

スーパーナチュラルもスーパー兵器も出て来ない、ただのサスペンスでも、クーンツには『ハズバンド』 という大傑作があったのに、『ハズバンド』 以後にこんな凡作を書けるクーンツの神経には恐れ入る。章立てが多く、改ページが多いので、あっと言う間に読…

『伊集院大介の私生活』 栗本薫 講談社文庫

伊集院大介シリーズ6作目。伊集院大介の追憶 伊集院大介の初恋 伊集院大介の青春 伊集院大介の一日 伊集院大介の私生活 伊集院大介の失敗の六編が収録されてます。何でも知ってるのに、女に興味が無い大介様の魅力爆発の短編集である。大介様の探偵哲学や勉…

『凍てついた七月』 ジョー・R・ランズデール 角川文庫

悪党から息子を守る父の感動アクション!と思わせて、捨てろタイプな物語は75Pで終結。物語は意外な展開を見せる。

『奇妙な道―ストレンジ・ハイウェイズ1』 ディーン・クーンツ  扶桑社ミステリー文庫

「奇妙な道」 「ハロウィーンの訪問者」の2作が収録された短編集。って、「奇妙な道」は300Pありますがw「奇妙な道」は実はリプレイものだが、こんなにつまらないリプレイものは初めてだ。

『処刑御使』 荒山徹 幻冬舎文庫

世界征服を企む悪の組織大日本帝国に大韓帝国は占領された。悪の権化の占領軍の首魁の朝鮮総督伊藤博文を暗殺せよ!七人の朝鮮人コマンドは時を翔る。伊藤博文に護衛などいない、博文が少年だった時代に! 山風忍法にもタイムトラベルものがあるが、荒山先生…

『千尋の闇』 ロバート・ゴダード 創元推理文庫

本格推理というより、歴史小説というか、文学。ワクワク感ドキドキ感が少なすぎてダメポ。最初の250Pは25Pに刈り込んで欲しかった。一人称の中に他人の手記が挟まれる構成だが、入れ子構造は単純な二重である。三重みたいにカバーには書かれているが、二重が…