2011-06-28から1日間の記事一覧

『コンピューター404の殺人』 エドワード・D・ホック 

THE FELLOWSHIP OF THE HAND トランスヴェクション事件から一年後、CIB局員、アール・ジャジーンは、アメリカ・カナダ合衆国大統領選挙用コンピューター”フライデー404”の点検技師に呼び出された。選挙五週間前だというのに、フライデー404は反応していた…

『コンピューター検察局』 エドワード・D・ホック  風見潤訳 早川

The Transvection Machine 21世紀中葉、アメリカ・カナダ合衆国のVIP、トランスヴェクションマシン(瞬送装置)の発明者にして防衛省長官ヴァンダー・デフォーは、医療コンピューターの執刀による虫垂炎の手術中に死亡した。コン…

『重力の影』 ジョン・クレイマー 

一応ハードSFだが、重力の影に潜む異世界を利用した出来損ないのアクション小説って感じ?

『夏・風・ライダー』 高千穂遙

どこにも長所がない最低最悪の右翼小説。 ストーリーはご都合主義に溢れているし、文章力はないし、キャラが描かれてないし、モチーフもテーマも悪いという、ヘタクソな小説の見本が本書である。ラストで意外なドンデン返しがあるじゃないか!と思う方もいる…

『小説・麻雀新選組』 阿佐田哲也 双葉ポケット文庫あ01−1

朝だ?徹夜!じゃなかった、阿佐田哲也の麻雀小説はあまりにも有名であるが、 本名の色川武大の名で中央公論新人賞、泉鏡花賞、直木賞、川端康成文学賞を受賞している事はあまり知られていないようである。本書は主人公阿佐田哲也が様々な小説家や漫画家と麻…

『女教師』 清水一行

日活で映画化もされたから、本書をポルノ小説だと思う奴もいるかもしれんが、 とんでもございません。 真面目な教育テーマの小説であり、優れた推理小説である。

『攻旗だ、無頼船よ』 西村寿行

単なる海洋アクションだと思っていたが、優れた冒険推理であり、 素晴らしい反戦小説である。 戦争の悲惨さ、国家の為に死ぬことの馬鹿馬鹿しさ、脱走兵の素晴らしさ、 男のいやったらしさ、人種や文化の違いはあっても人間はすべて平等であり、 命は尊いも…

『下町探偵局〈PART2〉』 半村良

本書は東京の両国(半村良の生まれ育った所だ)で探偵局を開業した 下町(シモマチ)誠一と、彼の部下たちがあやなす人情劇である。 フィリップ・マーロウ、リュウ・アッチャー、サム・スペード等にあこがれてみても、 彼らはあまりにも遠い存在であり、 安楽椅…

『煙草屋の密室』 P・ラヴゼイ 中村保男 他訳

Butchers and Other Stories of Crime・肉屋 Butchers 中村 ・ヴァンダル族 Vandals 中村 ・あなたの殺人犯 The Corder Figure 菊池よしみ ・ゴーマン二等兵の運 Private Gorman's Luck 高見浩 ・秘密の恋人 The Secret Lover 中村 ・パパに話したの? Did Y…

『パブロ・カザルス喜びと悲しみ』 A・E. カーン 吉田秀和, 郷司敬吾訳 朝日選書

名文句が大量にあるので、アメブロ版は分載としたが、 ここの字数制限を確かめる為に一つにまとめてみる。 パブロ・カザルス「お母さん、あなたはとても美しい人ですよ。宝石を指にはめてみてはどうですか、真珠のブローチもいいと思うけど。ぼくに贈り物を…