『メロス・レヴェル』 黒武洋 幻冬舎文庫

サバイバルゲームの勝敗の面白さを追求したエンタメなのか、

人の絆の美しさ儚さを訴える文学なのか、

感動のパワーポイントが分散した感じ。
ミステリとしては勝ち残る者の

読者の推理は絶対外れる傑作とも言える。

サバイバルゲームものとして、

味方の裏切りや敵を助けるパターンがあって、

単純な友情努力勝利の物語ではないのは捻りがあっていいが、

福本伸行 に比べると切れ味が悪い。

ゲームのルールに数学的必勝法があるかもという考察もして欲しかった。

日本政府の陰謀が前面に出て来ないのは残念。

続編でやる雰囲気ではあるが…。

『そして粛清の扉を』 の続編でもあるので、

黒武洋 の小説はみんな繋がっている同じ世界の物語なのか?

メロス・レヴェル (幻冬舎文庫)

メロス・レヴェル (幻冬舎文庫)