『永遠のチャンピオン エレコーゼ1』 マイクル・ムアコック 井辻朱美 訳 ハヤカワ
本書はヒロイック・ファンタジーの形を借りた純粋SF
(あー古臭い言い方やね!)です。
人類とは何者か?どこから来て、どこへ行くのか?
地球の文明を、宇宙の秩序を、継ぐのは誰か?という話です。
リン・カーターがエンターティンメントにしては暗すぎると言った哲学SFでもある。
SFの本でイギリスSFオールタイムベスト10に挙げた人がいるくらいの傑作である。
この作品を読まずしてヒロイック・ファンタジーなんてただ面白いだけの活劇さ
と嘯く奴はタコである。
『ヴァレンタイン卿の城』 ロバート・シルヴァーバーグ 佐藤高子 訳 ハヤカワ
シルヴァーバーグが書いたとは信じられない、
ザンスの水準も越えている、
絶妙のストーリー展開の、
うーん、巧いなぁ・・・
と唸りながら読んでしまう、
シルヴァーバーグの唯一の大傑作である。
『アンドロメダ突破 アンドロメダ2』 F・ホイル&J・エリオット 伊藤哲 訳 ハヤカワ
迷宮のアンドローラを探せ!
イギリス全軍は行動を開始した。
だが軍は、アンドロメダからの通信情報によって建造された超コンピュータを破壊して逃亡した科学者の恥、
ジョン・フレミングを見つけたにすぎなかった。
アンドローラは島の迷宮の中で湖に落ちて死んだよ。
フレミングが嘘を言ってないのなら、死体でも回収せねば!
だが死体は発見出来なかった。
超コンピュータに創られた人造人間といえども、人間と同じ肉体だった筈だ。水の中に落ちて浮かんでこなかったのなら、
中のどこかで死体となって引っ掛かっている筈だ。
まさか気持ち悪くて恥ずかしい超能力者だったのか?
軍の包囲網をどうやって突破したのだ?
アンドロメダのA、アンドロメダのアンドローラは?