2011-07-14から1日間の記事一覧

『呪われた少女』 ディーン・R・クーンツ 扶桑社ミステリー文庫

最大の見せ場が老婆と猫の戦闘シーンという見事に外した駄作。

『竜の眠る浜辺』 山田正紀 ハルキ文庫

想像できないものを想像する天才山田正紀。今回のモチーフは、白亜紀に人間の街がタイムスリップで、テーマは人間賛歌、陳腐な日常性の素晴しさである。SFというよりは魅力的な人間群像の青春ユーモアファンタシィであるが、SFとしてもティラノサウルスが人…

『死の王』 タニス・リー 早川文庫FT

600P越えで、ほとんど改行無しで、難しい漢字がいっぱい詰まっている重厚なファンタシィ。浅羽莢子に匹敵する漢字萌えの良い文である。

『優しい密室』 栗本薫 講談社文庫

本格推理としては、手掛かりの出し方がややアンフェアというか、手掛かり出してない謎もあるし、偶然の要素が介入しているし、満点は付けられないが、青春小説として素晴らしい傑作である。女子高生の一人称視点だが、少年が読んでも共感出来ると思う。時代…

『対決の刻』 ディーン・クーンツ 講談社文庫

クーンツ久々の犬SF。愛でも神でもなくて、犬が世界を救うという素晴しい話。全体の完成度は『ウォッチャーズ』 にはもちろん及ばないが、"なにか"から逃げている少年と天才犬の物語と聞いたら、『ウォッチャーズ』 に感動した人は絶対読んでしまうよね。

『蜃気楼・13の殺人』 山田正紀 光文社文庫

想像できないものを想像する天才山田正紀。今回のモチーフは史上最大の密室殺人事件、テーマは環境破壊して大勢の市民を不幸にしても自分の利益を追い求める官僚や資本家への呪詛か?社会的問題意識は真面目な正紀なのでそうなったのだろうが、それがなくて…

『ムーチョ・モージョ』 ジョー・R・ランズデール  角川文庫

食事中の方は以下の文を読まないで下さいw

『サイレント・アイズ』 ディーン・クーンツ 講談社文庫

上下巻合わせて1200Pの大作だが、12Pの短編読むような労力でサクサクと読めます。ホラーかスリラーか単なるサスペンスか明確にされないまま、途中で実はSFと思わせて、やっぱホラーで終わった。SFとしても斬新なアイデアが出てくるのに惜しい。平行世界もの…

『デッドソルジャーズ・ライヴ』 山田正紀 早川

想像出来ない事を想像する天才山田正紀。今回のモチーフは植物知性というかナノマシンというか死後の意識で、テーマはエロスとタナトスである。

『ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者』 ジョージ・G・スピーロ  ハヤカワ文庫NF373

「多様体の基本群が単位元に還元されるにもかかわらずその多様体が球ではないということがありうるだろうか」 と、ポアンカレは問題提起したが、判り易く言うと、円は切って伸ばすと線分になります。8の字は円か9の字にしかなりません。二次元の場合は見ただ…