2011-07-13から1日間の記事一覧

『コールド・ファイア』 ディーン・R・クーンツ 文春文庫

全能の神が存在するのなら、 この世に不幸が存在するのは許せん! と神への怒りが滾った傑作。 神が助けないのなら、俺が助ける! と殺人事件や交通事故で人が死にそうな危機を予知し、 無報酬で救助活動に勤しむ男が主人公。

『ジャグラー』 山田正紀 徳間

本書のベストセリフ「日本の官僚たちの最も重要な仕事というのは何でしょう?それは自分の属する官庁の既得権を守ることです」 想像出来ない事を想像する天才山田正紀。今回のモチーフは死後の世界、霊界で、テーマは人類進化テーマの特化した人類家畜テーマ…

『弔鐘の荒野』 山田正紀 双葉社

想像出来ない事を想像する天才山田正紀。今回のモチーフは死後の世界で、テーマは環境破壊の、社会派ミステリホラーと思わせて、実はSFという問題作。小説推理に連載されたが、普通の推理小説だと思って読んだ読者は、ホラーぽくなった時点で?となり、SFと…

『猫目石』 栗本薫 角川文庫

全二巻だが、一気に読めます。本格推理小説としては、密室トリックとアリバイトリックが、切れ味悪くて物足りないが、物語としてのラストの落ちの破壊力はコナリーより潔くて凄い!

『ウィンター・ムーン』 ディーン・R・クーンツ 文春文庫

本書のベストセリフ「自分は人間だ、それだけでじゅうぶんだ」 醜い化け物に生まれたわけでもないのに、勝手に呪詛してゴロツキやケダモノになるポンポコピーは、本書を読んで、互いを理解しあえる人間に生まれた事に感謝汁!本書に登場するスーパーナチュラ…

『「不思議の国のアリス」を英語で読む』 別宮貞徳 ちくま学芸文庫

本書のベストセリフ(ベストギャグ)「"Love makes the world go round."愛が世界を動かす(世界一周新婚旅行)」 全文対訳ではない。文法の勉強になる箇所と、面白い箇所を抽出して訳を付けておられます。他の訳者の誤訳ネタは上記以外に傑作なのがポンポン出て…

『アイスバウンド』 ディーン・クーンツ 文春文庫

本書のベストセリフ 「政治家という職業は、ブライアンが手に入れた遺産のひとつだったが、彼はその下劣なゲームが大嫌いだった。政治とは権力の腐敗を隠蔽するための見せかけの仕事にすぎない。嘘と、欺瞞と、私欲の追求と、権力の拡大だけの世界。そんな仕…

『ダブルプレー』 ロバート・B・パーカー 菊池光 訳 早川

本書のベストセリフ「恰好の悪い日本軍のゼロ戦。ナチの飛行機:メッサーシュミット、醜い固定車輪を付けたスツーカ急降下爆撃機。イギリス空軍のスピットファイア。海軍のコルセア。我が軍の飛行機がつねにいちばん恰好がよかった」

『幻象機械』 山田正紀 中公文庫

本書のベストセリフ「吐き気がこみあげてきた。それは自分自身を含めて、日本人全員にたいする、そして日本的なるものすべてにたいしての強烈な嫌悪感だった」 想像できないことを想像する天才山田正紀。今回のモチーフは、無中枢コンピュータ?神経線維に擬…

『ノモンハンの夏』 半藤一利 文春文庫

本書のベストセリフアドルフ・ヒトラー「日本の天皇は、ロシア最後の皇帝そっくりだ。 弱体で、臆病で、なんの決断も下せない。 天皇など革命の餌食になってしまえばいい。 日本と協調していって人気のあった例はない」 満蒙国境紛争が日ソ戦に発展したノモ…