『虚栄の都市―東京を襲った悪夢の48時間』 山田正紀

押井守がこれ読んで、とても敵わないと、

小説家に成るのを諦めたという伝説があるが、

正紀作品としては佳作の範疇。

テロリストが東京を襲うという反日主義者の夢を具現した小説だが、

テロリストが勝ってしまう小説は思想信条の自由が無い日本では発表不可能の為か、

中途半端に終わってる。

テロリストとの戦いは、『謀殺のチェスゲーム』の雰囲気が少しあるが、

これよりは『謀殺のチェスゲーム』の方がまとまっていて良いでしょう。

テロに巻き込まれて登場人物がドンドン悲惨な目に逢うが、

一人だけがテロの結果として幸福な未来を手に入れるのはさすが!

蛇足だが、押井守はこの小説を参考にして、

機動警察パトレイバーの映画を作ったらしい。

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