『第四の扉』 ポール・アルテ 早川ポケミス

ツイスト博士シリーズ1作目。

作者はフランス人だが、舞台はイギリスであり、

ジョン・ディクスン・カー を後継する作品である。

最初は主人公の名はギデオン・フェル博士だったが、

著作権の壁を突破出来ずに、

オリキャラとして微修正したそうな。

幽霊が犯人としか思えない密室殺人が連続するが、

見事に説明付けます。

実はメタフィクションだが、

そう書いてもネタばれにならない捻りが、

殺人事件のトリックと犯人を指摘した後に待ち構えてます。

ジョン・ディクスン・カー の後継というよりは、

クレイトン・ロースンではないか?

という突っ込みをしたくなる人もいるかもしれないが、

怪奇趣味はジョン・ディクスン・カー の再来ということで。
超常現象を信じたい人には、

輪廻転生が起こったと解釈することも可能です。

本格ミステリですが、出だしはコージーかよ!

と思うほど軽いので、

妹萌えライノベしか読んだことの無い人もサクサク読めるでしょう。

二重三重のどんでん返しの締めは、

トドメの指摘セリフで終わる、

無駄がほとんどない本格ミステリです。

第四の扉―ツイスト博士シリーズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

第四の扉―ツイスト博士シリーズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)