『京都蜂供養』 山田正紀 出版芸術社

「鮫祭礼」
「猫を憎む」
「モアイ」
「鳥のいない鳥篭」
「京都蜂供養」
「転げ落ちる」
「いけにえの空」
「獣の群れ」
「近くて遠い旅」

の9編が収録されたSF・ミステリー短編集。

痴漢冤罪事件ネタの「獣の群れ」が素晴しい!

自分の無実を晴らす執念と

悪のケダモノの美人女子高生との鬩ぎ合いが、

リーガルサスペンスの枠を越えて、

素晴しい結末に着陸!
(失敗?物語が終わった後にどんでん返し?)

普通の作家なら、

無実の証拠と捏造証拠の戦いになるだけだが、

場外乱闘の肉弾戦で馴れ合いになるかと思わせて、

ラストで更にひっくり返ってハッピーエンドと思わせて、

実はバッドエンドか?

シミタツが書いたら、敵の女子高生と仲良くなって結婚して終わるよなw

「やらせてあげる」とバスト押し付けてくる美人女子高生をケダモノと認識し、

敵として退治してしまう山田正紀 は素晴しい!

ケダモノ退治出来ない男は、

女子高生などというケダモノと同じ車両で通勤する仕事に就くのが間違い。

プライドの高い知的な大人は、女子高生からは逃げるべき。

君子危うきに近寄らずですぞ!