『仮面(ペルソナ)』 山田正紀 幻冬舎文庫

山田正紀 版『火刑法廷』。

二重に解釈出来る文というか、

中立の語り手と犯人の捏造と探偵の謎解きが、

同時に一つの視点として語られる驚異の三重構造。

問題提示編と解決編を同時に語る驚愕の叙述トリックが爆裂する。

ダイイングメッセージものとしても巧い。
ジョン・ディクスン・カー の『火刑法廷』に匹敵するなら文句なく星五つと言いたいが、

真犯人の動機が弱いので星四つ。

風水火那子シリーズの第2作だが、

第1作の『阿弥陀(パズル)』 読まずに読んでしまったが、

問題ありませんよね?

まさかエラリー・クイーン のレーン四部作のような仕掛けはしてないよな?

仮面(ペルソナ) (幻冬舎文庫)

仮面(ペルソナ) (幻冬舎文庫)