『行きずりの街』 志水辰夫 新潮文庫

私は初物作家を読む時に、

その作家の最低作を引いてしまうジンクスがあるんだが、

またやってもうた感じ。

ハードボイルドと流布されるが、

これは悪漢小説だよね。

高校生以下の処女が大好きな強姦魔が主人公である。

もちろん本人には強姦魔の意識は無い。

常識とは何かを人に説教する教師様ですからなw
本人に言わせると、何のキッカケも無くても、

教え子が本人を好きになってつきまとってくるそうである。

東京の名門女子高校で教え子に手を付けた主人公は、

高校を首になり、

故郷の京都で学習塾を経営していたが、

東京へ進学した塾の教え子が行方不明になり、

少女の伯母に頼まれて、上京して少女の捜索を開始する。

本人は少女が自宅に遊びに来るのも迷惑で、

少女なんてどうでもいいと思っていたらしいが、

親族に信頼される付き合いまで発展してたのが不思議w

頼りになる男がいない母子家庭の少女が主人公の人生には、

何故か、ワンサカいた感じ。

対人関係の温度が凄く不自然で、

偶然の出会いが多すぎるご都合主義に塗れた糞小説である。

志水辰夫には無志miss倒夫と改名してもらいたい。

こんな志の低い都合の良い妄想が小説として流通してるのが不思議。

世の男ってこんなにも処女が好きなのかと、

反吐が出てきます。

処女好きの強姦魔が主人公でも、

敵との頭脳戦や肉弾戦に芸があればまだ楽しめるが、

何も光る箇所はありません。

行きずりの街 (新潮文庫)

行きずりの街 (新潮文庫)