『ゴーレム100』 アルフレッド・ベスター 国書刊行会

マイクル・コナリーのハリー・ボッシュシリーズに出てくる

リジャイナ女王様の元ネタがまさかベスターだったとは!

コナリー恐るべし!

って、ベスター恐るべし!と絶叫するのが普通だが、

SF者にはベスターが凄いのは常識なので、

凄いのは当たり前。

一気読みしました。

絵画SFとしては、ヒエロニムス・ボッシュブリューゲルフランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス

の絵が話題になる知的レベルの高い作品である。

ベスターはちゃんと絵画を理解している教養人である。
コナリーのハリー・ボッシュヒエロニムス・ボッシュと同姓同名なのに、

未だに、ブリューゲルフランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス ラインに到達しないのは不思議w

文章以外に、本の中で使えるテクニックを駆使した実験小説である。

絵本になるページは1ページ1秒で読めるが、

句読点なしで文が詰められているページもあるので油断するなw

五感を総動員して感じて本に襲われる小説である。

超能力は第七感まで出てくるので、

超能力のある人は超能力も駆使して読んで下さいw

実験小説としてジョイスのパクリもしているが、

気取りマンコの純文学ではないので純粋に楽しめ!

ラストの大アクションシーンがリフレインのギャグになるという

ぶっとんだ構成である。

事件終了後のエピローグが理解出来なくても気にするなww

2ちゃんねる縦読みを楽しむように楽しめ!

普通のSF作家ならラストのどんでん返しと

エピローグのネタをメインに真面目に書くものだが、

それをオマケ扱いにするベスターは凄い!

ここまで実験しなくても、

「コンピュータ・コネクション」 クラスで私は充分楽しめるのだが、

実験度は「虎よ、虎よ!」 も超えている傑作である。

時代を超越している傑作である。

ベスター読んだら、サイバーパンクなんて古臭くて読めないでちゅ!

万能SFとして、萌えSFファンにも配慮してるんでちゅ。

これが面白くない人は、何も読む本が無くなるでちゅ。

ほんほか萌え萌え〜で同時にお下劣なんでちゅ。

四文字言葉が一番多い爽やかなSFでちゅ。

読むんでちゅ、うふ。

ゴーレム 100 (未来の文学)

ゴーレム 100 (未来の文学)