『虹の谷の五月』 船戸与一 集英社文庫
本書のベストセリフ
「行くな!日本になんか行ったってろくなことにはならない」
芥川賞は糞だが直木賞は、まだ信頼出来ますよね!
フィリピンの山奥の田舎で暮らす13才の少年(未精通)が、
飲む打つ買う一切しない立派な大人になる事を夢見る、朴訥で静謐なる物語。
拝金主義の日本人に影響されずに
主人公の”おいら”は立派な大人に成れるのだろうか?
WWⅡ時代に抗日ゲリラとしてジャップを3人ぶち殺した
祖父の正義のアクションの完全発動がラストに炸裂する構成が見事!
誇りの為に、未来の為に、戦い死んで行く男達。
後半の焦点は15歳の"おれ"になった(精通キタ━━(゚∀゚)━━!)
主人公が正義の為に殺人するか否かだろうが、
そこへ至るアクションの流れが、
フィリピンを舞台にする必然性も活きていて、ベラボーに巧い!
「砂クロ」や「猛舟」の方が傑作という説もあるだろうが、
これも、青春ハードボイルドとして、さわやかな傑作ですね。
船戸与一は、やはり、全作コンプすべき作家みたいですな。
日本はオワコン国家だから、
外国に移住すべきという説を私は持っているが、
今までの候補はスペイン、スウェーデン、オーストラリアでしたが、
これ読んでフィリピンも良いかも?と思いました。
国の文化レベルを測るのに、法整備を参考にする説もあると思うが、
1993年に死刑が復活したフィリピンには、
殺人犯でないのに死刑になるというレアな法律があって面白い。
その犯罪とは未成年者への強姦である。
殺さなくても犯しただけで死刑というロリコン撲滅主義の素晴しい国ですな。
性犯罪は性癖だから直らないという説もある。
少女への性衝動を抑えられない性質の悪いロリコンは、
フィリピンではみんな死刑になって居なくなる可能性があるな。
ロリコンが居なくなるだろう理想国家フィリピンに、
少女の味方の人は移住汁!
- 作者: 船戸与一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2003/05/20
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