『デューンへの道・公家コリノ』B・ハーバート&K・J・アンダースン 矢野徹 訳 早川文庫

本書のベストセリフ

「集団になると人間がどれほど愚かなものになりうるかは、

驚くべきものだ。

特に、人民が疑問を持つことなく指導者に従うときには、だ。

すべての国家は、抽象概念である」

デューン砂の惑星」の22年前、レト・アトレイデ35歳、ダンカン・アイダホ28歳の時のデューン前史である。

英雄の息子は不肖。天才の息子は凡人というのが相場だが、

偉大なる我らの導師フランク・ハーバートの息子のブライアンは並以上であった。

が、デューンへの道は、後期になればなるほど、

息切れしてきて、「公家アトレイデ」はマンセー

「公家ハルコンネン」はまあまあだったが、

この「公家コリノ」は読むのが辛い。

父ハーバートの本家のデューンは名セリフ満載の素晴しい小説だったが、

息子ブライアンの前史は、三作目でネタ切れになったポイ。

名セリフを機械的に作るあざとい手法が透けて見えるようになってダメポ。

デューンへの道 公家コリノ1 (ハヤカワ文庫 SF)

デューンへの道 公家コリノ1 (ハヤカワ文庫 SF)

デューンへの道 公家コリノ2 (ハヤカワ文庫 SF)

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デューンへの道 公家コリノ3 (ハヤカワ文庫 SF)

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