『聖者の行進』 アイザック・アシモフ  池央耿訳

THE BICENTENNIAL MAN AND OTHER STORIES

・男盛り
・女の直観
・ウォータークラップ
・心にかけられたる者
・天国の異邦人
・マルチバックの生涯とその時代
・篩い分け
・バイセンテニアルマン
・聖者の行進
・前世紀の遺物
・三百年祭事件
・発想の誕生

全ての作品の前にアシモフの序文がついており、とても楽しい短編集である。

SF作家数々あれど、アイザック・アシモフを否定するSFファンはいない。

ハーラン・エリスンが言うように、もしアシモフを悪く言う奴がいるとしたら、

そいつは嘲笑する価値も無い程の愚か者である。
アシモフの魅力とは文章にアクがないことである。

アシモフの作品はすべて知的な論理に基いて書かれているのだ。

論理的思弁小説の面白さがアシモフの長所であり、

作品のムードやキャラに酔うのなんてお門違いである。

感性のみを求める人にはアシモフは物足りないかもしれないが、

小説は論理的にストーリーを展開させるものだよ。

アシモフを面白くないと言うことは、自分は考える頭脳を持ってない

パッパラパーだと言ってるのと同じである。

聖者の行進 (創元SF文庫)

聖者の行進 (創元SF文庫)